植物細胞壁のヘミセルロース類による免疫力サポート
この時期、ウイルスや感染が心配という方で、免疫力を高めることに関心がある人も多いのではないでしょうか?
病原菌やウイルスなどに対応するための免疫力サポートにはいろいろな種類がありますが、今回は植物細胞壁に含むヘミセルロース類についてお伝えします。
ヘミセルロースとは、植物の細胞壁に含まれる自然の成分です。
ヘミセルロースの名前だけでは聞き慣れない単語かもしれません。
米、小麦、ライ麦、大麦、などの穀物の細胞壁に見られるほか、キシリトールとキシロオリゴ糖が形成されるキシランや、コンニャクの主成分であるマンナンなどがこれに当たります。
この成分は、体内で腸内細菌のエサとなるプレバイオティクスや、そのエサを食べて元気に活動するプロバイオティクスとなり、腸内環境を整えて免疫力をサポートする手助けとなることがわかっています。
ヘミセルロースの中では、例えば次のようなものが有名です。
-キシラン
キシランは、腸内の健康なビフィズス菌を促進するプレバイオティクス繊維である、キシリトールとキシロオリゴ糖が成される基本分子です。
-グルコマンナン
グルコマンナンはコンニャクの主成分です。
ダイエットや脂肪を減らしたい時をはじめとする減量の処方などで一般的に使用されるヘミセルロースです。
-アラビノガラクタン
アラビノガラクタンは、カラマツなどの植物に多く見られます。
アラビノガラクタンは腸内細菌のプレバイオティクスとしても機能し、善玉菌を増やす手伝いをしてくれます。
-ブレンドヘミセルロースコンパウンド(BHCC)
米、大麦、オリーブ、霊芝、椎茸、マイタケ、スエヒロタケなどの組み合わせからなる「ヘミセルロースブレンド」(混合ヘミセルロース複合体)は、特に免疫をサポートする効果があることがわかっています。
特定の混合ヘミセルロース複合体(BHCC)は、世界中で調査研究の対象となっています。
これらの、キノコ由来の化合物を豊富に含むこの独自のブレンドは、免疫増強効果を有することが実証されています。
腸内環境のサポートのためには、ヘミセルロースの摂取だけではなくいろいろな方法があります。
おすすめの食品は、上記のほかに下記が含まれます。
・キムチやヨーグルト、納豆などの発酵食品
・野菜をはじめとする食物繊維
・多めの水
・海藻類
生活習慣としては、
・早寝早起きをする
・バランスの良い食事をない日決まった時間にとるようにする
・適度に体を動かす
・炭水化物はできるだけ控える
・加工食品は控える
・良質な睡眠をとる
などが有効です。
これからの時期、まずは免疫力が高い状態を維持することが大切です。
食べ物や食事などの食習慣、睡眠や運動をはじめとする生活習慣がカギですが、何といってもまずは健康的な食べ物や食事を優先的に摂取することがおすすめといえます。
また、ストレスが溜まりにくい、解放しやすい生活習慣で、免疫力が下がらない生活を目指しておきたいものです。
暑い季節に食欲が落ちがちな方は、腸内環境に特に注意が必要です。
体力をキープでき、なおかつ免疫力アップもはかれるメニューを選ばれることをおすすめします。
参照文献:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%98%E3%83%9F%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%82%B9
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/17895634/