酸化同様に怖い糖化から身を守り健康で若々しく
カラダのサビを「酸化」と呼ぶのに対して、身体のコゲを表す「糖化」という表現があります。
血中のブドウ糖が多い状態では、人間の体の大部分を作っているタンパク質に糖が結びつきます。
この状態を「糖化」といい、体内ではAGEやAGEs(終末糖化産物)が作られます。
AGEは、体内の酸化ストレスと炎症を増加させる有害な化合物です。
老化を進める原因となる物質とされています。
AGEが体内に蓄積することにより、老化を早めるだけでなく重大な疾患の一因となる可能性があります。
全身の健康に影響を及ぼしかねないAGEを体内に溜めないためにはどのような生活習慣がお勧めされるでしょうか?
・AGEやAGEsと血糖値
体内でできるAGEは、血糖値と大きな関係があります。
血糖値が高いと、体の中で糖とたんぱく質が結びつきやすく、より多くのAGEが発生することとなります。
そこで、血糖値を上げないような食生活の工夫が大切です。
・AGEと糖尿病
高血圧もしくは糖尿病の方の血管は、終末糖化産物(AGE)により傷ついてしまうリスクがあります。
AGEは、体内の酸化ストレスと炎症を増加させる有害な化合物ですが、体内の最小の血管にとっては特に有害です。
これにより細小血管障害、毛細血管壁が非常に弱くなる可能性があります。
血管、特に毛細血管が弱くなることにより、結果的に重大な疾患を引き起こす可能性があります。
なかでも心筋梗塞や脳梗塞、骨粗しょう症、アルツハイマーなどの一因となる可能性があります。
・血糖値を上げない食生活のために
血糖値を上げにくくするには、食べ物の種類と食べ方にコツがあります。
AGEは食物にも含まれます。
特に加熱調理した動物性脂肪食品に多く含まれます。揚げ物などはその一つです。
また、清涼飲料水やダイエット食品などに使用される人工甘味料は、ブドウ糖の10倍の速さでAGEを作り出すとされています。
また食べ方ですが、まずは野菜などの血糖値を上げにくい食材から先に食べ、炭水化物などの血糖値を上げやすい食べ物は最後に食べる、量を控えめにするなどの工夫も必要です。
・松樹皮抽出物と血糖値
研究により、海上松の木(フランスカイガンショウ)の樹皮の天然抽出物で知られるビクノジェノールなどの物質は、体全体のさまざまな血管状態の治療に役立つことがわかってています。
実際に松樹皮抽出物には、血管を強化する成分であるプロシアニジン、バイオフラボノイド、有機酸が豊富に含まれています。
標準化された松樹皮抽出物は、AGEの形成を阻害し、糖尿病患者の微小血管系の健康をサポートすることが示されています。
まとめ
若々しさを保つためには、よく言われる酸化だけでなく糖化にも気を配る必要があることがわかります。
糖化を防ぐには、体内の終末糖化産物(AGE)の発生をできるだけ防ぎ、蓄積させないことが大切です。
その為には、血糖値を急激に上げないよう心がけることが必要です。
血糖値の急上昇を防ぐために、食べる順番や食べる内容にも留意しましょう。
また、標準化された松樹皮抽出物は、血管の健康をサポートすることがわかっています。
松樹皮抽出物以外にも、種類豊富で新鮮な野菜や果物を毎日とることもおすすめです。
適度な運動も習慣にされるとよいかと思います。
参考文献:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30470170/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/11270668/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30271665/