腸に対するアルコール摂取の影響
適度なアルコール摂取は楽しいものですが、腸に対する影響はどの程度あるのでしょうか?
腸は免疫システムの80%を担うとされ全身の体調をつかさどり、第2の脳とも言われるほど、気分の浮き沈みとの関係もあります。
心身の不調はそのほとんどが腸の調子によるものということが分かっています。
アルコールから腸を守ることの重要性について調べました。
大量のアルコール飲料を摂取することによる影響は、胸焼け、消化不良や下痢の症状などがよく見られます。
影響は臓器損傷にも及ぶ場合があります。例えば食道と胃の接合部の粘膜の裂傷や、胃または十二指腸の出血性びらんです。
これらは、大出血につながる可能性がある危険な症状と言えます。
小腸では、アルコールの乱用によりさまざまな栄養素の吸収を妨げます。
たとえばブドウ糖、アミノ酸、脂質、水、ナトリウム、ビタミン(特にチアミンと葉酸)の吸収が阻害される恐れがあります。
さらに、アルコールの大量摂取は、小腸における粘膜損傷と細菌の異常増殖を引き起こす可能性も秘めています。
そして小腸の上部の粘膜が損傷し、絨毛の先端が破壊される可能性もあります。
腸内では、組成が変化し、腸の透過性が高まり、血液から腸管腔への栄養素などの漏出につながる可能性があります。
このように、アルコールの摂取による腸への影響はかなり大きいものということが分かります。
まとめ
このようにアルコールの大量摂取は、腸内細菌群のバランスを崩すだけではなく、腸管の損傷をはじめ体調自体を損ねてしまう可能性が大いにあることが分かります。
このようなことから腸を守るためには、まず第一にはアルコールの暴飲をしないということが挙げられます。
自粛期間の影響で、外でお酒を飲むことは減っている方も多いかと思いますが、その分家での飲酒が増えているという統計も目にします。
自宅での飲酒は、気が緩む可能性もあるため特に注意が必要です。
アルコールの摂取の際には豆類やチーズなど、アルコールの吸収を抑える食べものと一緒に、ほどほどに楽しまれることをおすすめします。
また、同量の水も一緒に摂取する、ビタミンCも摂取するなどの方法も取り入れて、アルコールから腸を、そして命を守りましょう。
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