胃腸やお腹の張りやゲップと過敏性腸症候群(IBS)に低FODMAP食事療法?
胃腸の調子が今一つでお腹の張りにゲップの原因は食品不耐性やIBSと呼ばれる過敏性腸症候群や便秘も含むIBSCがある場合に低FODMAP食事療法がおすすめされることがあります。
過敏性腸症候群(IBS)とは?:
過敏性腸症候群は英語でいうところのIrritable Bowel Syndromeの頭文字を取って世界的にIBSと呼ばれています。
一般的に言われる慢性胃腸障害でも知られます。
成人の約20%の人が過敏性腸症候群と診断(アメリカ国内)されるとの報告もあるくらいに、近年多い症状でもあります。
腸の動きで知られる蠕動(ぜんどう)運動が鈍くなったり、腸の動きが遅くなったりすると、悪い菌でバクテリアは成長しやすい状態となることで知られています。
その場合、IBSにも発展しやすく、他の感染もしやすくなるとも言われます。
腸の動きが低下している場合には、同じくお腹にストレスがかかりやすく、共通の症状として胃腸やお腹に張りが出たり、お腹に不快感、腹痛、ゲップやガスが発生しやすい状態となります。
そのような状態が3カ月以上続く場合には、過敏性腸症候群(IBS)や、最後に便秘を意味するConspipationの頭文字であるCが付いたIBSCと呼ばれる症状が診断されることが少なくありません。
IBSの過敏性腸症候群や便秘を伴うIBSCと食べ物や食事:
過敏性腸症候群になるまでの原因や過程は様々で、簡単に特定できるものではなさそうです。
多くの環境因子の中でも、食べ物や食事が原因として占める割合は多いとされています。
また、IBSの症状を持つ人にとっては、食べ物や食事の後に体感したり、何かいつもと違う体調に気づくことが多いため、食べ物や食事が原因になっているとの考えにたどり着きやすいのかもしれません。
腸内環境は食べ物や食事によって養われる点が多いために、食べ物や食事と向き合うことは最初に状況改善に向き合うのに、おすすめされることの1つと言えます。
食べ物や食事で体内に入った微生物が発酵する環境となることを考えると、食べ物や食事の成分がIBSの症状の原因や引金となる可能性も大きいと考えるのは自然な流れかと思います。
過敏性腸症候群と低FODMAP食事療法?:
過敏性腸症候群の論文について、世界的に定評があるアメリカ国立医学図書館であるPubMed内で論文を探しているうちに、過敏性腸症候群と食事療法についての記事が多いことに気づきます。
特にIBSと食事療法の関係で目立ったのが、低FODMAPと呼ばれる食事療法です。
IBSを患う人が、何らかの食品不耐性や食物アレルギーに苦しんでいるという説得力のある証拠があるかどうかは別の問題ですが、論文の数は多いと言えます。
FODMAPと言われても何のことかわからない方も多いので、下記に記します。
FODMAPは、下記に挙げた各単語の頭文字を付けたものです。
Fermentable
Oligosaccharides
Disaccharides
Monosaccharides
And
Polyols
FODMAPとは、簡単に言うと「発酵性オリゴ糖」、「二糖」、「単糖」、「ポリオール」をまとめた呼び方です。
2016年にこの場でFODMAPと食べ物や食事について紹介していますので、ご覧ください。
低FODMAP食事法とIBSの効果?:
過敏性腸症候群(IBS)は均一に考える類とは異なります。
それでも、低FODMAPを活用した食べ物や食事のダイエット(このダイエットは日本的なスリムになるダイエットの意味ではなく、食べ物や食事を用いた食事の方法)でIBSの症状がラクになるのであれば、それは症状を持つ人にとっては素晴らしいことではないでしょうか。
報告によれば、低FODMAP(発酵性オリゴ糖、二糖、単糖、ポリオール)の食べ物や食事を用いた食事療法を採用することで、約75%の過敏性腸症候群を患う人の症状が軽減されたとの記事があります。
過敏性腸症候群の症状が気になる人にはおすすめしてみたい食べ物や食事を用いた方法といえそうです。
まずは低FODMAPの食べ物や食事で、食品不耐性、お腹の張り、ゲップ、ガス、あるいは他のIBSに例えられる症状が減るかどうかを確認してみるのも良いかもしれません。
次回は、過敏性腸症候群におすすめされる低FODMAPを活用した食べ物や食事以外について、報告を基にご紹介します。
情報源:
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25623659/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28417537/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28849091/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25880820/
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/28244666/
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