子供から脳の健康までおすすめされるオメガ3のDHAやEPA
子供の健康から脳の健康まで研究報告も多いことからもおすすめされる栄養素の1つに食品中に含まれるオメガ3脂肪酸のDHAやEPAがあります。
おすすめされる理由から健康のヒントを探ります。
オメガ3のDHAやEPAの食品栄養素:
ドコサヘキサエン酸(DHA)と、そのオメガ3脂肪酸の仲間のエイコサペンタエン酸(EPA)は共に必須脂肪酸とも呼ばれます。
必須と呼ばれる理由には、それほど数多く存在する栄養素の中でも、心身ともに本当に大切な栄養素だからと言えます。
それらのオメガ3脂肪酸を体内で使うには、食事や栄養素を通して口から入る必要があり、それら無くして体内で生成されるものではありません。
オメガ3脂肪酸に分類されるDHAやEPAは、共に多くの研究が行われ、常に報告され続けています。
どのような働きが期待できると言えるのでしょうか?
神経細胞や感情とオメガ3:
オメガ3のDHAは私たちの体内でも重要な部位に多く存在します。
特に脳、目の眼球の後ろに位置している網膜や神経細胞膜に多く含まれる栄養素としても知られます。
実際に、DHAは脳内の多価不飽和脂肪酸(PUFA)の約半分を占めていると報告されていますので、いかに脳は脂肪でできているかがわかります。
DHAと仲間のEPAはセットで多く摂取することで、脳や感情、神経と関わる症状に働きやすく、認知や学習機能、気分の上下や不安な気持ちになっている時にもおすすめされる栄養素です。
報告によると、年齢に関わらず、EPAやDHAのようなオメガ3脂肪酸が多い食事を食べる人は、アルツハイマー型認知症、子供のADHDや自閉症スペクトラムや他の脳の病気のリスクが低い傾向にあるようです。
他の報告では、黄斑変性症の予防をはじめとする目の健康にもおすすめされています。
運動機能とEPAやDHA:
近年の研究報告の中には、身体運動機能についての内容もあります。
291人を対象とした1年間の調査では、一日あたり1,860mgのEPAと、1,500mgのDHAを続けたグループでは、関節や筋肉のこわばりや痛み、関節の炎症が軽減される傾向となったとのことです。
また、身体の剛性度数も平均して11.5%低い結果が導き出されたようです。
その調査でもEPAやDHAのオメガ3脂肪酸が、関節や筋肉の予防につながることがわかります。
また、最近では中性脂肪の値を緩和してくれることでも知られています。
EPAやDHAのオメガ3脂肪酸は魚料理で補うことができます。
特にイワシやアジ、サンマのような青魚は経済的にも安く、多くのオメガ3が摂取可能です。
とりわけ新鮮な刺身の状態は素晴らしい魚油といえます。
日本においては古くから魚を食べる習慣があるため、EPAやDHAに含まれるオメガ酸脂肪酸を摂取しやすい環境にあります。
このことは、世界からも称賛され、うらやましがられてもいるようです。
伝統的な和食で脳や身体に必要な栄養素が補えることは大変ありがたいことだと思います。
この恵まれた環境を生かして、子供の健康から脳の健康まで網羅するEPAやDHAを、積極的に摂りたいですね。
キーワード:DHA,ドコサヘキサエン酸,EPA,エイコサペンタエン酸,オメガ3脂肪酸,魚油
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引用:
PMID: 27866493
PMID: 26400429
PMID: 29752179
PMID: 27988864
Lipids Health Dis. 2019 Nov 6;18(1):194.
2022年10月18日更新