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高齢者の寝たきり率が高い日本の原因は便利さに?

2020年02月21日

子供の健康

高齢化率が世界でも高い日本。

その高齢者の寝たきり状態を示す寝たきり率は世界で最も高いのが日本ですが、その原因は便利さとも関係していかもしれません。

アメリカで生活をしたことがあったり、医療や健康、介護や保険などの事情に明るい人であればあるほど、日本の医療や薬へのアクセスがとても便利で経済的ストレスが低いことに感謝しているのではないでしょうか。
その一方で日本の財政を圧迫する原因にもつながっていることも確かです。
例えば、日本の収入に対し、支出に占める医療費の割合は半分以上に膨れ上がっています。
つまり、あなたの家庭の収入の半分以上は医療費に費やされていることと同じこととなります。
その原因として考えられることが、いくつか浮かび上がってくるようです。

高齢者の寝たきり率が世界トップの日本?:

世界の中でも抜き出る高さの高齢者の寝たきり率の日本。
世界的な比較を示す数字が報告されています。
日本の高齢者の寝たきり率を100とした場合、他国は下記のとおりになるようです。
イギリス 30、
アメリカ 20、
デンマーク 20、
スウェーデン 10

便利すぎる日本の医療アクセス?:

では、なぜそんなに差があるのでしょうか?
北欧は福祉国家で知られ、税金が高く、医療費はかかりません。
日本も医療費が低いのに・・・と考えてしまうのは、私だけでしょうか?

そのカギは便利さが原因になっていると共に、国民教育にもあると考えられています。
便利さといっても医療に対してのアクセスの良さという便利さです。
日本は国民皆保険で守られているので、簡単に病院に行くことができます。
また、救急車も無料で来てくれます。
例えば、アメリカでは救急車を呼ぶと日本円にすると5万円の請求が来ても格安に感じられます。
医療費も保険も日本と比較すると異常な位に高いことで知られます。
そのため、支払いができず医療費が原因の自己破産も少なくありません。

また、日本には、世界で流通する薬の多くが流れてきています。
75歳以上の40%の人において、1日5種類ものクスリを服用しています。
世界中にあるCTスキャナーの70%は日本が保有していることでも知られます。
子供の医療費は無料になり、高齢者に続いて子供も通院体質が確立されました。
その上、健康診断やワクチン予防接種は無料や格安で便利は世界でダントツと言えそうです。

上記のような便利で経済的ストレスが無いことは、感謝したい点であると同時にその便利さも高齢者の寝たきり率上昇の原因にもなっていると考えられています。

人生の寿命は世界で長寿でも、健康寿命が10年前後もあったり、高齢者になって寝たきりでは、楽しみも減ってしまいます。
何よりも、この状況を継続できるわけではなく、国民の負担は増える一方です。

日本の子供たちの未来や、この日本の未来を考えた場合、国民一人一人の医療との向き合い方や自ら教育することの大切さを痛感せずにはいられません。

情報源:
第151回NPOイーマ(International Healthcare Management Association)健康セミナー
日時:2020年2月20日18時 四ツ谷区民センター11階
講師:宇多川久美子先生
テーマ:クスリが病気をつくる

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