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グルテン過敏症から不耐性や小麦アレルギー反応

2019年11月29日

健康予防と影響
小麦などのグルテンたんぱく質に過敏症や不耐性、アレルギー反応などを示す人の割合が増えてきていることで知られます。

グルテンに過敏症などについての報告から対応と健康のヒントを探ります。

 

お米や小麦など穀物の恩恵で続いている世界:

私たちがこうして食べ物や食事をきちんといただけるのは、穀物や小麦などの存在無しでは難しかったかもしれません。

現に日本ではお米が主食と言われ、欧米では小麦類を使用した食べ物や食事を日々食べることが食の中心ともいえます。

欧米諸国の多くでは、お水以外に毎日食べ物や食事で口に入れる食品で一番多いのは小麦以外に存在しない程です。

そのような状況もあってか、グルテンフリーを取り入れた食事を試す人の数も増えているようです。

 

グルテン関連症状や障害は増える?:

ただし、ここにきて、その主食ともいえる食材で過敏症、不耐性、アレルギー反応が出てしまう人が増えています。

ある研究報告によると、小麦などに含まれるグルテンたんぱく質に関係する症状などの障害は増え続きてきており、世界的には約5%と推定されているようです。

その中でも良く知られるのは小麦に直結するグルテン過敏症や不耐性、自己抗体が特徴で腸粘膜などに炎症が発生するセリアック病、小麦アレルギー反応、新しいものでは最近非セリアックグルテン過敏症や腸漏れとも呼ばれるリーキーガット症候群などが挙げられます。

それらの症状はいずれも胃腸の機能と関連が大きいことでも知られます。

 

「グルテン過敏症」で知る数字比較:

実際にグルテン過敏症という大きなくくりで近年の報告はどの程度数字として示されるかを確認してみました。

世界的に医学の業界で定評のあるPubMedで、グルテン過敏を意味するgluten sensitivityで検索をしてみました。

そうすると、表示される数は近年急増していることがわかります。

例えば、今から30年前の1989年は33件しかありませんでした。

現在の20年前は59件、10年前になる2009年になると105件、そして今年は200件前後に増えることが想定でき、いかに研究が増え、興味を持つ人の数も増えているかがわかります。

 

グルテン反応の時間と日数:

グルテンに詳しくドクターグルテンとも呼ばれるイタリア系博士がアメリカにいます。

クリニックに訪れる約7割の人がグルテンに反応し、そのうち26%はプラスチックにも反応、22%はサランラップにも反応するとのことです。

同博士によると、食べ物や食事でグルテンを摂取してからグルテン反応が出るまでに一定時間が考えられるようです。

多くの人は食事の後、72時間以内に何らかの不耐性や過敏症の症状、アレルギー反応が現れるとのことです。

5分で症状が出る人もいるものの、24時間以内に症状が出る人が一般的だそうです。

症状の中には口内炎、湿疹、下痢、片頭痛、ゲップ、ガス(おなら)、胃が止まったような感じ、腹痛、疲れ、眠気、痛み、食べてすぐお腹が減ったりお腹が満たされないなど様々です。

同博士のアドバイスは、まずはグルテン食品を取り除く、アレルギー検査を行う、人によって初乳コロストラム、オメガ3脂肪酸、Lグルタミン、ビタミンD、アップルペクチンなどを必要に応じて摂取してもらうということでした。

 

専門家からのアドバイス:

数年前に世界的に大きなニュースになったのは、ハーバード大学で胃腸専門の研究を行うイタリア系のアレシオ・ファサーノ博士の研究によると、グルテンを完全に分解できる身体の持ち主は地球上には存在しないというメッセージを発しました。

 

認知症を改善させる研究で世界的に知られ、日本でも著書がベストセラーになったデール・ブレデセン博士は、食べ物や食事で最初にグルテンを止めるようにアドバイスされるようです。

 

グルテン過敏症から不耐性や小麦アレルギー反応、セリアック病の症状があるなどの場合は、専門家を受診し、食事指導と順守、栄養不足かどうか、他にも疾患の可能性があるかどうかなどを診ていただくことがおすすめされています。

 

 

参考資料:

PMID: 26109797
PMID: 25245857
PMID: 28810029
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/?term=gluten%20sensitivity&page=1&pos=1

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