リンゴ酢の効能いろいろ
リンゴ酢は、リンゴを原料に、その成分を発酵させて作ったお酢のことです。
米国ではアップルサイダービネガーと呼ばれ、その健康効果に人気が高まっています。
日本でも最近ではよく見かけるようになっているリンゴ酢にはどのような効能があるのでしょうか?
リンゴ酢とメタボリックシンドローム
メタボリックシンドロームは、心血管のリスク要因の増加を主な特徴とする健康状態を広く指します。
リンゴ酢は、天然の抗酸化物質を豊富に含み、コレステロール値、中性脂肪の値など、心疾患リスクにかかわる数値を改善するという報告があります。
このようなことから、動脈硬化などの重大な疾患の予防にも期待が高まってきています。
また、脂質の調整機能にも期待できることから、リンゴ酢をダイエットに取り入れる方も増えてきています。
リンゴ酢と腸内細菌
オーガニックのリンゴ酢は、制作の最初の段階で、リンゴの糖が酵母によって発酵されます。
発酵により、天然の微生物叢が生まれます。
リンゴ酢に含まれる天然の微生物叢は、主に酢酸菌と乳酸菌の2つが知られています。
リンゴ酢を摂取することで腸内細菌のバランスを調整することにつながり、結果お通じが良くなったり、おなかの調子を整えるサポートとなり得ます。
リンゴ酢とカンジダ
海外では、リンゴ酢を使用して膣カンジダを治療した症例も報告されています。
それによると、5年もの間不快な症状に悩まされていた慢性カンジダ感染症にかかっていた女性が、処方された薬では治らなかった症状がリンゴ酢により回復したとのことです。
リンゴ酢とアトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、多くの患者さんが悩まされている慢性炎症性皮膚疾患で、その治療にはステロイドの使用をはじめ様々な議論がなされています。
同じく海外からの最近の報告によると、リンゴ酢を希薄したものが、アトピー性皮膚炎の症状を改善する可能性があることが示されていますが、刺激が強いこともありその安全性と有効性は十分に研究されていません。
リンゴ酢に関してはこのように、現在もその健康効果の研究が様々な方面で進められています。
今後の研究により、リンゴ酢がもっといろいろな症状の治療法として確立する可能性があるので見守っていきたいと思います。
リンゴ酢はスーパーなどで簡単に手に入り、値段も手ごろなことから、まずは毎日の食卓に取り入れてみるというのも良いかもしれません。
参考にした文献
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/31328306
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29091513
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/26897250