下痢と便秘や腹痛の過敏性腸症候群IBSの原因とは
胃腸の症状の中でもお腹の張りや腹痛、下痢や便秘は良く聞く症状です。
原因として腸漏れで知られるリーキーガットやIBSで知られる過敏性腸症候群も考えられそうです。
過敏性腸症候群IBSの引き金?:
一時的な下痢や便秘、腹痛などは別として、慢性的な症状の場合、何が過敏性腸症候群IBSの引き金として考えられるのでしょう?
多くの場合は、食物や食事、大きなストレスが原因で引き金になっているとの報告があります。
過敏性腸症候群やIBSという症状名が付かない場合でも、小麦グルテンや乳製品アレルギーや不耐性、過敏症、腸漏れで知られるリーキーガット、SIBOで知られる小腸細菌過成長などの症状の場合は、過敏性腸症候群にも留意が必要といえそうです。
腸内菌の変化:
腸内には、微生物であるバクテリアや菌、寄生虫などが体内で一番多く生息していることが報告されています。
その腸内環境が大きく乱れることで免疫力は低下したり、腸の透過性で腸漏れやリーキーガットで知られる腸から血液中に漏れる症状などが確認される場合、炭水化物などが吸収されにくい症状などにも発展し、IBS症状の引き金にもなるとミシガン大学医学部の研究班は報告しています。
腸の炎症は増加中:
腸漏れのリーキーガットはアメリカでは多くの人に知られる言葉になりました。
というのも、近年は腸内炎症の症状がある人の数が急増していることが理由です。
腸の炎症は一般的には、IBDで日本語では炎症性腸疾患と訳されます。
炎症性腸疾患と診断される人の数はアメリカ政府機関の発表では少なく見積もっても推定300万人と、1999年から100万人以上増えた計算になるそうです。
その中から大腸がんに発展するリスクが少なくないとも報じられています。
そうした背景の共通点には、食事の加工化や便利化など以外では、社会の工業化、都市化、電子化、屋内化などが含まれるようです。
食べ物や食事の選択でできること:
過敏性腸症候群による下痢や便秘に腹痛や炎症性腸疾患で最初にできることは、食べ物や食事の選択を見直すこととワシントン大学消化器科医のショッカー博士。
とりわけ、下記に留意することをおすすめしています。
・砂糖、人工甘味料を多く含む食品、
・小麦グルテン、
・乳製品、
・アルコールやカフェイン類、
・場合によって、過度なナッツ類や生野菜類、炭水化物類。
また、可能な限り加工食品よりも食べ物の形をした食材を調理することがおすすめとしています。
食べ物や食事の選択以外では、睡眠、ストレス、運動なども要因や引き金になり得るとのことでした。
普段の健康な状態とは何となく違う胃腸の不調時は、食べ物や食事の選択も含め、注意することがおすすめです。
参考にした情報:
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28702130
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28070176
https://www.healthline.com/health-news/ibd-rates-may-be-three-times-higher-than-realized