グルテンフリーで変化するパスタとパンの国イタリア?
グルテンのたんぱく質は小麦粉を使用するパンやパスタなどに多く含まれます。
であれば、パスタやパンが主食とは言えなくても、食べ物や食事に多いイメージのイタリアではグルテンフリーの人気で何か変化があるのでしょうか?
イタリア人医師が語るグルテンフリー?:
伝統的な和食に含まれるご飯やお味噌汁のような食べ物が食べられないということは、とても辛いイメージがあります。
同じように、グルテンを多く含む食べ物の代表格といえるパスタやパン類を良く食べる国々の人からするとグルテンフリーという言葉の人気や流行りで心地良くない日を過ごしているのでしょうか?
イタリアの家系で育ち、現在はアメリカとイタリアを行き来しながらも、グルテンを含む食べ物や食事に注意を呼び掛ける専門の先生がいます。
今となってはアメリカだけではなく、世界的にもそのトム・オブライアン博士が書いたグルテンに関しての書籍は人気が高く、有名になりました。
長年グルテンを豊富に含むパスタやパン、アレルギーの原因になりやすい牛乳やチーズなどの乳製品が多い食べ物や食事に親しんで育った同博士は、近年のグルテンフリーの人気ぶりなどについてどう考えているのかがわかります。
同博士が1979年に当時では少々珍しかった不妊を経験した際に、世界でも知られる専門家の7名に不妊治療についての対応方法を尋ねたのだそうです。
その時代でも既に7人の専門家全員が食べ物にも問題があることを指摘されたのだそうです。
不妊の場合はどちらか一方だけの体調だけということとはとらえていなかった彼は片頭痛持ちの奥さんのことを相談した際に、特定の食べ物を食べた8時間後に片頭痛が発生しているのであれば、その食べ物に反応している可能性があるといわれた経験を覚えていると語りました。
同博士は結果的に、そのような経験からグルテンたんぱく質を含む食べ物や食事を自然と制限するようになったとのことでした。
当時はグルテンたんぱく質やグルテンフリーといった言葉は知られていなかったために、誰もが毎日のように、あるいは一日何回も食事で口にするグルテンでアレルギー反応が出るとは考えられていなかったのではないでしょうか?
それは、彼のクリニックを訪ねてくる小さい子供たちでも発作が止まらない時には、グルテンを含む食べ物や食事を一旦、一定期間だけ食べないようにするグルテンフリーの食事に切り替えただけでも、その症状は50%改善されることも少なくないとのことで、いつも戒めのように感じているようです。
イタリアとグルテン:
イタリアには現在グルテンに関わる障害施設は政府所有のものも含めて34か所存在すると同博士は伝えています。
人数としては、少なく報告されているとしながらも1万7千人程度の人が訪問していて、そのうちの93%はセリアックに限らないグルテン過敏症と診断されるのだそうです。
グルテン関連施設を訪問する原因や目的としては、下記の症状が多いようです。
・アレルギー反応、
・一定の食べ物に不耐性、消化不良、
・頭痛や片頭痛、
・腸内環境の乱れによる便秘や下痢症状が続くこと、
・ひどい疲れ、
・関節痛や筋肉痛、
・記憶力や集中力の低下がひどい、
・朝からしんどい、
など。
それらの人で、グルテン不耐性やグルテン過敏症などの場合には、同博士のおすすめは1カ月程度、グルテンフリーにして変化や改善が無いかを自身の目や体調で確認することが望ましいといわれています。
何らかの反応がある人にとっては、とてもつらいものの、グルテンフリーにしないで、状態や症状を放置することは油に火を注ぐ状態に似ているとお伝えされているのだそうです。
彼のクリニックを訪問する若いカップルの多くは、不妊症を患っているようです。
それらのカップルの多くは私たち日本人と同じように、伝統食を食べないという選択は考えられないのではないでしょうか。
多くの人が出してくる質問で一番多いのは、時々はグルテンフリーを忘れて食べたい食べ物や食事にしても良いかどうかの確認だそうです。
その場合に、イタリアの血を受け継ぐオブライアン博士はさぞかいお伝えしにくいことかと思いますが、少しだけ妊娠するという状態が無いのと同じように考えるようにおすすめするようです。
というのも、1回のグルテンを含む食べ物や食事をすることは、3カ月間にわたって、腸内環境に影響が残るというハーバード大学の報告を信じているからというものでした。
また、自身や多くの患者さんを診てきた経験からも、しばらくの間、グルテンフリーにすることで、患者さんに気づいてもらったり、多くの有益なことが待っていることを想像するのだそうです。
伝える必要は無いかもしれないし、伝えることで何かの収入につながるものではないものの、その点は改善する際には避けて通れないことからも、正直にお伝えするということでした。
グルテン不耐性や何かのアレルギー反応がある人がグルテンフリーの食べ物や食事を3日間続けただけでも、変化に気づいたり、改善が見られたりすることも少なくないのだそうです。
その場合、30日の間、グルテンフリーにすることのメリットは大きいとのことからも、何かにアレルギー反応が無い人でも試してみて欲しいと言われています。
気になる場合は、グルテンを含むパスタやパンをはじめとする食べ物や食事を止めてみるのもおすすめと言えそうです。
情報源:
The fat summit2(アメリカ開催英語)
Tacking autoimmune(自己免疫疾患) diseases
トム・オブライアン博士
2016年11月16日