マグネシウム不足や欠乏とうつ症状
マグネシウム栄養素が体内で不足欠乏する場合、うつ症状が出やすくなる可能性があることが以前から報告されています。
マグネシウム不足や欠乏とうつ症状について報告された調査をご紹介します。
食品中に含まれるマグネシウム栄養素:
食品中に含むマグネシウムの栄養素は2大ミネラルの1つとしても知られているカルシウムと共に、骨の形成に欠かせない大切な栄養素であることが知られています。
またマグネシウム栄養素は体内における代謝や、血液や筋肉などの大切な働きとも大きくリンクしてることも報告されています。
それらのことからも、食品中に含まれるマグネシウム栄養素の大切さがわかります。
さまざまな調査報告から、土壌内や食品中に含まれるマグネシウム栄養素の低下が伝えられており、より自然界にある食べ物や食品を摂取することをこころがけるようにおすすめされています。
海に関連する食べ物や食品に多いマグネシウムの栄養素:
マグネシウム栄養素を多く含む食べ物や食品には、主に海藻類はおおむね多くのマグネシウム栄養素が含まれている食品で知られています。
海藻類というと、わかめ以外にも、青のりやあおさ、のり、昆布類、ひじきなどは豊富にマグネシウム栄養素を含みます。
二重盲検法を利用したマグネシウム不足や欠乏とうつ症状:
以前から食べ物や食品中に含まれるマグネシウム栄養素が不足したり、欠乏したりすることで感情が上下しやすくなったり、落ち込みやすくなったりすることが報告されてきました。
最近に発表された調査から下記のような結果が導き出されたのことです。
うつの症状であることが診断されやすいことに加え、体内で血液中のマグネシウム栄養素が不足あるいは欠乏している数値を示す1.8mg/dl以下の平均年齢が32歳の60名の患者さんに対して、マグネシウム500mgの粒と、他方は偽粒を用いたいわゆる二重盲検法(ダブル・ブラインド)を用いて調査が行われました。
8週間継続をした悔過、マグネシウム栄養素の粒を摂取し続けた被験者のグループにおいては、88.5%の人が血液中のマグネシウム栄養素の値が正常範囲に納まったのに対して、偽粒を継続した被験者のグループでは、48.1%の人が正常範囲という結果が導き出されたようです。
うつ症状を示すスコアにおていも、マグネシウム栄養素を摂取したグループでは62%が改善を示したのに対して、偽粒摂取のグループでは41%にとどまったという結果だったということです。
研究員のコメントの中でも、近年多く見られるうつ症状の症状では、マグネシウム不足や欠乏であることが多いことでも知られているということで、今回の調査においても、またマグネシウム不足や欠乏とうつ症状の関連性を紐づけるヒントになったといえます。
今回の調査では60名という調査人数の少なさや他の要因からも断定できるというまではいかないかと思いますが、今後更なる調査結果が待ち望まれます。
日本では先人から伝わってきた和食の中に海藻類をはじめとするマグネシウム栄養素を豊富に含む食べ物や食品、食事が多いために、和食の魅力が改めて証明された結果といえるのではないでしょうか。
参考にした情報:
Rajizaden A, et al. Effect of magnesium supplementation on depression status in depressed patients with magnesium deficiency:
A randomized, double-blinded, placebo-controlled trial.
Nutrition. 2017;35:55-60.
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