加齢に伴う認知機能とフィッシュオイルのオメガ3脂肪酸栄養素
年齢の加齢に伴って認知機能が低下することは避けては通れないものでしょうか?
和食と日本の伝統食には魚はつきものですが、魚に含まれるフィッシュオイルのオメガ3脂肪酸栄養素と加齢に伴う認知機能についての調査報告では有難い良い内容もあるようです。
オメガ3脂肪酸が不足しがちな現在の食べ物や食事と食生活:
現代の食べ物や食事、食生活の中では健康に欠かせない脂質のオメガ3脂肪酸が不足しがちな一方で、多く摂取しがちなオメガ6脂肪酸の影響で脂質のバランスが崩れやすい傾向にあると報告されています。
また、体内における脂質のバランスの崩れが脳の働きや認知機能への影響も少なからずあることが考えられそうです。
昔とは違って、現代の食事では健康的なカラダに欠かせないオメガ3脂肪酸の摂取は徐々に難しくなってきているともいわれています。
それは、オメガ3脂肪酸の栄養素を豊富に含むことでも知られている魚のフィッシュオイルや、植物由来のオメガ3脂肪酸で知られている亜麻仁油やエゴマ油などを摂取する機会が昔と比較した場合に減っていることが影響していることが考えられます。
オメガ3脂肪酸が減ってきている一方で、身体の中の炎症を加速させることでも知られるオメガ6脂肪酸を含む食べ物や食事での摂取量は増えてきているようです。
考えてみればそうかと思いますが、外食や中食、家庭における食事をつくる場合においてもそうですが、魚油などのフィッシュオイルを使うことはあまりなく、オメガ6脂肪酸でも人工的、あるいは産業油ともいわれる油を摂取することが増えているのではないでしょうか?
特にその中でも揚げ物やデザート類、加工食品類などの食べ物に多く使われているトランス脂肪酸、キャノーラ油、コーン油、大豆油などは注意が必要といえそうです。
おめが6脂肪酸の摂取が増えてくると、アレルギー反応をはじめとする炎症活動も体内で増えてくることが考えられます。
またアレルギー反応や炎症の症状が続くことは加齢や認知機能の低下にもつながることが報告されているようです。
オメガ3脂肪酸と加齢に伴う認知機能の調査報告:
軽度の認知症障害と診断された240名(平均74.5歳)の中国在住の個人の方々を対象にし、ランダムに抽出しておこなわれた調査があります。
どの調査では12カ月にわたって毎日2グラムのオメガ3脂肪酸フィッシュオイルのDHAを摂取するグループと、偽粒でトウモロコシ抽出オイル摂取の比較が行われました。
12か月後の調査終了時におこなわれた認知機能測定の検査においては、魚に含まれるオメガ3脂肪酸フィッシュオイルのDHAを摂取したグループにおいて多大な改善結果が観られたと同時に、前頭葉の損失が大きく減った結果となったとのこと報告でした。
また、上記の報告とは異なるものの、アルツハイマー型認知症研究と臨床における世界的権威でもあり、5月に来日されたデール・ブレデセン医学博士の著書である「アルツハイマー病 真実と終焉」の中にも魚油であるフィッシュオイルのオメガ3脂肪酸が抗炎症のサポートとして支持されていることが何度も紹介されていました。
DHAやEPAをはじめとするフィッシュオイルのオメガ3脂肪酸については、よく脳との関りについての報告やイメージが大きいだけに今回のような報告は珍しくない一方で、必ずしも毎回良い報告があるわけてでもありませんし、全てが利権や優位に行いたい思惑なく正しい報告となっているかは別問題といえますが、オメガ3脂肪酸が健康に与える影響があることは多くの他の報告でも発表されているところですので、今後の報告に更に期待を持ちたいところです。
参考にした情報:
Zhang YP, et al. effects of DHA supplementation on hippocampal volume and cognitive function in older adults with mild cognitive impairment: a 12 month randomized, double-blind, placebo-controlled trial. J. Alzheimers Drs. 2017;55:497-507
著書「アルツハイマー病 真実と終焉」
p152、189、293をはじめとするページ
デール・ブレデセン医学博士
情報ページ:オメガ3脂肪酸とは?