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グルテンアレルギーやグルテンフリーのグルテン食べ物が悪者にされる原因と腸内環境の変化

2018年05月14日

グルテンと腸管漏れリーキーガット

グルテンフリーやグルテン不耐性、グルテンアレルギーなどといういわゆる食べ物に含まれるたんぱく質のグルテンを含まない食事について、言葉を耳にする機会が増えています。

グルテンを含む代表の食べ物でもあるパンや麺類は、しばしば悪者扱いされる原因はあるのでしょうか?腸内環境との関連性についても報告されているようです。

 

食べ物や食事に含むグルテンのたんぱく質は完全には分解されない?:

2016~2017年の間だったと記憶していますが、ハーバード大学の研究グループによって報告された中に、食べ物に含まれるたんぱく質のグルテンに関しては、地球上のあらゆる人にとって完全には消化されないというショッキングな内容の報告がアメリカのいくつかの業界内では大きなニュースになりました。

その研究グループの中心におられた人物はイタリア出身で国内外で研究や教鞭を長年勤めているAlessio Fasano(アレッシオ・ファサーノ)医学博士です。

私たちがイタリアの食べ物や食事を想像する時に、彼らの主食にはパスタやパン、ピザなどが含まれていると思うのは自然なことではないでしょうか。

 

長年にわたって、主食として食べてきた食べ物や食事に含まれるたんぱく質のグルテンが完全には消化されないということを知ったり、そのことを研究したり、報告する同博士の想いを図ると、何とも切なく複雑な心境だったのかもしれません。

 

ファサーノ博士の報告の中には、グルテンには腸内環境において完全に消化されるだけの消化酵素を備えていないということも含まれているようです。

 

今になってなぜそのようなことが一部の人々によって取り上げられているのでしょうか?

 

その1つには、日本でも言葉を聞く機会が増えてきた腸管漏れを意味するリーキーガットシンドローム(LGS)や、自らの免疫を攻撃することで知られる自己免疫疾患、アルツハイマー型認知症をはじめとする脳に関連すると考えられてきた症状や疾患と腸内環境との関りや原因などについて数多く研究が進んだり、報告されてきたことによって解明されてきたことが原因になっていることが考えられます。

 

 

昔の先人と現代の食べ物や食事と食生活とグルテンと腸内環境:

ファサーノ博士がおっしゃるようにグルテンを含むパンや麺類などの食べ物や食事をすることは、腸内環境や体内で完全に消化しきれていないことが本当だとすると、先人たちにも同じような症状や疾患があったのでしょうか?

 

先日行われたグルテンを中心にした話題を各分野の専門家にインタビューする企画であるザ・グルテン・サミットという米国での開催イベントの中で、ファサーノ博士はグルテンについてユニークなキャラクターを備えていることと、下記のようにも表現されておられました。

 

・グルテンは腸内環境や体内において、完全に分解されるだけの消化酵素を持っていない。

・99.9パーセントの昔の人たちの食べ物や食事はグルテンフリーで、グルテンを含んでいなかった。

・食べ物の麦類などにグルテンが含まれるような食べ物を食べ始めてからまだ一万年程度の歴史しかない。

・過去50年程度の歴史でも品種改良によって随分とグルテンと食べ物の見かけも内容も異なってきている。

・近年のパンや麺類、ピザなどの食べ物に含まれるグルテンは弾力性がある。

・麦をはじめとする穀物の乾燥量に占めるグルテンは増えており、それらの多くは30~40%を占めるまでになっている。

・現代のグルテンは昔と比較した場合においても、昔よりも分解や消化がされにくくなっていることと、それらが腸内環境や体内に影響を及ぼしている。

・セリアック病の定義にはグルテンに自己免疫反応をすることが含まれる。

・グルテンはプロリンとグルタミンのアミノ酸を含む。

などが伝えられ、グルテンがいかに私たちの腸内環境や体内に影響を与え、症状や疾患の原因になっている可能性として考えられるかを考えさせられるような内容でした。

 

グルテンを含むパンや麺類をはじめとする食べ物や食事で反応を感じない:

とはいえ、皆さんの中にはグルテンたんぱく質を含んでいる食べ物の代表ともいえるパンや麺類を毎日のように食べていても健康な生活を送っていると考える人もいらっしゃるのではないでしょうか?

ファサーノ博士曰く、彼の知る患者の約75%の人々はグルテン不耐性やアレルギー反応、腸管漏れを意味するリーキーガットや腸内環境の症状の有無に限らず、腸内ではダメージを受けていると伝えていました。

また、25%の人々はダメージが無いのは、まだ腸内で戦っていることが原因で、気づいていないとのことでした。

 

既にグルテンに対して何らかの反応を感じたりしている人は別として、私も含め、パンや麺類、他の食べ物にグルテンを含む食事を楽しんでいる人はまだまだ一般的ではないでしょうか?

アメリカの専門家の中には予防的にグルテンフリーの食事に既に切り替えている人も少なくありません。

グルテンフリーやグルテン不耐性、グルテンアレルギー、グルテンに関係するセリアック病などの言葉も日本で広まりつつありますが、それらの影響が日本でも知られてくるのも、そう遠くないかもしれません。

 

 

参考にした情報:
The Gluten Summit(ザ・グルテン・サミット)
2018年5月13日
アレッシオ・ファサーノ医学博士に対してのインタビュー

 

食物過敏について

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