片頭痛の原因や引き金例と片頭痛予防のおすすめ方法
片頭痛の原因や引き金となっていることがらとして報告されている例と共に、片頭痛の予防におすすめの方法もあります。日本でも増え続けていることが考えられる片頭痛について考えます。
頭痛と片頭痛について:
頭痛は頭の深い部分から表面にかけて投射される関連の痛みと定義されています。(ガイトンの生理学p634)
頭痛のほとんどの場合において、脳自体の損傷によって生じるものではないとも記載されており、他の報告では頭痛の95%程度は脳以外が原因となっているとも伝えられています。
片頭痛についても、脳自体が原因とは限らずにむしろ血管での何かの異常によって引き起こされるタイプの頭痛であることが定義されています。(ガイトンの生理学p635)
片頭痛が起こる引き金となる前駆症状は頭痛が始まる30分〜1時間前に起こることが報告されていて、片頭痛の場合はその前駆症状の存在説明も必要となるようです。
片頭痛の理論として述べられているのは、感情や行動によって与えられた緊張が一定時間を過ぎることによって、脳に血液を供給する動脈を含む頭部の動脈の一部に反射性の血管収縮が引き起こされることで、血管収縮された部分の虚血が原因となって前駆症状が引き起こされていると考えられているようです。
片頭痛の遺伝:
片頭痛については他の症状や疾患よりも遺伝とのつながりもあるようです。
一般的な症状や疾患について遺伝的な原因として報告されているのは多くても13%程度以内ともいわれる中で、片頭痛においては生理学のテキストによると65〜90%が家系であることが書かれています。
また、片頭痛は女性のほうがなりやすいようで、男性の2倍程度の頻度で女性がもっているとも報告されています。
片頭痛の原因や引き金となっている例:
グルテンと痛みについての書籍が8カ国語で訳されて世界的な人気となっているピーター・オズボーン医学博士による片頭痛について行なわれた講義では、下記のような原因や引き金が片頭痛を引き起こしていると伝えています。
・栄養素の不足:
栄養素の不足は食べ物の偏食や不足などが原因になっているものだけではなく、腸内環境の働きが思わしくない場合や、食品や花粉などによるアレルギーを持っている場合等も腸内で十分に食べ物の栄養素が吸収できずに結果的に栄養素が不足していることも含まれるかと思います。
・アレルギーによる原因:
アレルギーが片頭痛の原因や引き金になるとはなかなか考えにくいかもしれませんが、日本においても花粉症の場合は、何らかのアレルギーを持っていることが一般的と考えられていることからも片頭痛とアレルギーの両方をもっている場合はアレルギーを改善すると片頭痛も改善されることが少なくないようです。
・グルテン:
小麦等に含まれるグルテンは片頭痛の引き金になっていて、グルテンは同時にアレルギーの一番の原因としても考えられています。
小麦のグルテンがアレルギー反応を引き起こすのは、今迄におこなわれてきた品種改良や遺伝子組換えの繰り返しによって体内で分解できなくなったことが原因として挙げられています。
・アルコール:
お酒などに含まれるアルコールも片頭痛の原因や引き金になっていることが報告されています。
アルコールを飲んだ後の頭痛や二日酔いなど頭に残っているのはアルコール以外にも脳内の酸素欠乏やお酒に含まれる防腐剤や添加物、化学物質などが原因になっていることも。
・人工甘味料:
今となってはさまざまなスイーツや飲み物、アルコール飲料などにも含まれている人工甘味料ですが、その人工甘味料が片頭痛の直接的な原因や引き金になっていることはあまり知られていないのではないでしょうか。
同時に人工甘味料はアレルギーの原因や引き金にもなっていることが報告されています。
・砂糖類:
人工甘味料ほどの働きはないとも言われるものの、砂糖類もアレルギーや片頭痛の原因や引き金になっていることが報告されているようです。
私を含め甘い食べ物や飲み物が好きな人にとっては少々耳が痛い情報かもしれません。
砂糖は必要でもあるために、砂糖の種類の中でも自然界にできるだけ近い甘さを求め、できるだけ人工的な甘さを避けることはアレルギーや片頭痛の予防にもつながるのではないでしょうか。
・加工食品:
昔は存在していなかった加工食品も今となっては便利な食事の1つとして定着しています。
地域を越えて運ばれる食物、作られてからすぐに消費しなくても良く、味付けもしやすく、安価にできる加工食品は経済的にも助かりますし、忙しい時にも助かりますが、その分、体内での負担になっていることも覚えておく必要があります。
・乳製品:
乳製品を含む食べ物や食事の後に片頭痛が出ることを認識している人も少なくありません。
乳製品もグルテンや人工甘味料、加工食品などと共にアレルギーの原因や引き金になっていることは周知のとおりです。
乳製品になる前に飼育される際に使用される薬剤は乳製品の中に含まれることからも、それらがアレルギーやホルモンバランスを崩す原因や引き金にもなっていることで知られています。
・ホルモンのバランス:
ホルモンの乱れは何かの食べ物を食べた後などにすぐに体感できればわかりやすいのですが、多くの場合においてはそうではありません。
乳製品や肉類を含む食べ物や食事が多い場合には飼育の際に使用されたホルモン剤をはじめとする薬剤の影響を私たちの身体も受けています。
それがホルモンバランスの乱れにもつながっていることは明らかです。
・カフェイン:
カフェインは頭痛や片頭痛の予防や改善にも同時に使われることもあります。
カフェインを摂取した後に片頭痛が引き起こされることを身をもって感じる人も少なくないようです。
同じカフェインでも全てが悪いということではなさそうです。
中でも緑茶のようにカフェインが強かったとしてもチアミン成分でカフェインの働きが抑えられることでアレルギー反応や片頭痛の原因や引き金になっていない人も少なくないことが報告されていますので、ものによるということではないでしょうか。
・ストレス:
ストレス自体は誰にでもあることですが、ストレス過多、ストレスが大きすぎたり、一定期間以上ストレスが重くのしかかっている場合には留意が必要です。
少し後になってからアレルギー反応が出たり、片頭痛が引き起こされたりとストレスはそれらの原因にもなっていることが少なくないようです。
・睡眠不足:
経済大国のなかでも世界一睡眠時間が短いと報告されるのが日本です。
睡眠時間が短かったり、睡眠の質が良くなかったりすることはアレルギー反応や片頭痛の原因になるだけではなく、集中力や記憶力の低下の原因にもなっていたり、免疫力の回復が遅れたりという原因としても報告されています。
近年は睡眠について見直されています。
睡眠の確保が他の何よりも優先されることも少なく有りませんし、身体や健康、病気予防、美容などにとって良い傾向といえます。
・関節痛や筋肉痛をはじめとする痛み:
意外な盲点となっているのは関節痛、歯の痛み、筋肉痛などの痛みが片頭痛やアレルギー反応などの原因になっている点です。
何気ない痛みは身体にとってもストレスとなっているようです。
痛みの多くは食べ物を見直して腸内環境が改善されることで予防できたり、改善できたりすることが一般的で、その場合にはその原因になっているグルテンや乳製品などの食べ物を一定期間以上やめてみることでも体感できることが少なくありませんので、試してみる価値はあるといえます。
・環境によるストレス:
環境といっても一言では言い切れません。
環境汚染のようなものだけとは限らず、住環境では交通量が多い地域、電磁波による影響、大気汚染が懸念される地域、ストレスがかかる住環境などさまざまなレベルのストレスが片頭痛やアレルギーの原因にもなっていることが報告されています。
・MSG:
MSGはモノ・ソディアム・グルタメイトの略で、日本語ではグルタミン酸ナトリウムにあたります。
主に大豆抽出物を含む食べ物に含まれていることが報告されています。
大豆自体も片頭痛やアレルギーの原因や引き金になっている場合も考えられますが、私たち日本人にとっては食べ物や食事、文化の観点からもそう簡単に切り離せるものでもありません。
西洋人に比べて日本人をはじめとするアジア人は大豆を分解したり消化したりすることが難しくないことが報告されていることや、アメリカのように大豆の90%以上が遺伝子組換えでない大豆を日本では食べ物や食事に使用している点、大豆を発酵させた発酵食品として使用している点なども考えると、この点は欧米諸国とは切り離して考えるべきかと希望も含めて解釈しても良いのではないでしょうか。
ただし、片頭痛やアレルギー反応の原因となっていることがわかっている場合には別です。
参考にした情報源:
ガイトンの生理学p634〜635 頭痛と片頭痛についての記載
ピーター・オズボーン医学博士による講義
16 Migraine Triggers(16の片頭痛の引き金)
2017年8月8日