甲状腺機能低下やハシモト病の慢性疲労におすすめ
甲状腺機能低下症やハシモト病の主な症状に挙げられるのは、食品等のアレルギー反応やいつも疲れていてエネルギーが出ない慢性疲労や副腎疲労が続いていることです。
・食物過敏や食品アレルギー反応:
甲状腺機能低下症やハシモト病と診断される人の多くは同時に何かを食べた時に自らの免疫組織が食べ物を異物ととらえて攻撃し始める状態の自己免疫疾患を患っていることも少なくなく、食物過敏や不耐性のような食物アレルギー反応が出ていることを認識されているのではないでしょうか。
どのような食べ物に反応を示すかは個体差があるものの、一般的に多いのが小麦粉などに含まれるたんぱく質のグルテン、乳製品、卵、トウモロコシ、ナッツ類、大豆などに過敏になることが多いのではないでしょうか?
食べ物にアレルギー反応を示すことは体内での炎症があり、消化やエネルギーに力が必要になるために疲れやすくなったり、集中や記憶力が低下したり、頭がぼーっとしたり、湿疹やかゆみがでたりなどのことがおこりやすくなります。
それらの症状が出る場合には、まずは食品アレルギー反応を示す食べ物を食べないようにすることが大切ですし、腸内環境を整えることに集中することも免疫力を取り戻すには一番の近道になります。
皮膚や肌は腸内環境の鏡と言われるだけに、湿疹やかゆみがでることは腸内でも同じような環境になっていることが考えられます。
またそのような環境下では、ビタミンB12、葉酸、ビタミンD、マグネシウム、鉄分、亜鉛などが不足しやすい状況にあることも報告されています。
甲状腺機能低下やハシモト病、慢性疲労のいずれも腸内環境とのつながりが深いことからもお通じの回数や時間、内容、ゲップやガスの有無などを確認しておくことが指標となり、おすすめです。
・血糖値の上下と食べ物:
甲状腺機能低下にもハシモト病にも共通するとされる慢性疲労や疲れ、自己免疫疾患などの原因の1つは食事の内容が関係していることも報告されています。
食事を食べたときの内容によって血糖値は急激に上がる場合もあれば緩やかに上昇をする場合もあります。
ぱんや麺類、お米も含めてグルテンや炭水化物から食べた場合には血糖値が上がりやすく、1〜2時間もすれば今度は血糖値が急降下することからも、またすぐに何かを食べたくなり、その状態は疲れを招くだけでなく、頭がぼーっとする環境をつくりやすいために集中や記憶が低下することにもつながります。
血糖値を上げにくくするためには最初は野菜やたんぱく質を中心とすることがおすすめです。
特に野菜類であれば、その後に食べる食べ物の消化や分解がしやすいことからもおすすめといえます。
また十分に噛むことは唾液や胃酸を出しやすくし、血糖値を上げにくくするためにも何回も噛むことも効果的といえます。
・食べ物の消化:
多くのアレルギー反応や甲状腺機能低下などの場合には食べ物が上手く消化できずに身体の負担になっていることが少なくありません。
食べ物を適切に消化させるためには、唾液や胃酸などにとどまらず、腸内環境が整っている方がしやすくなりますし、腸内環境の機能が低下している場合には食べ物の消化や吸収、分解力も低下するためにエネルギーを余計に使うことやアレルギー反応などにもつながることが報告されています。
エネルギーを余分に使うことは慢性疲労や甲状腺機能の低下などにもつながることからも食べ物を口にする時に消化のことも考えて食べることがおすすめです。
消化するチカラが衰えているように感じる時には消化酵素のチカラを借りることも良いかもしれません。
・副腎疲労:
いつも疲れていたり、食後に眠気がおこったり、集中や記憶の低下を感じたりする場合には、腎臓の上に乗っている栗ほどの大きさの副腎が疲れているいわゆる副腎疲労であることも考えられます。
副腎はエネルギーやホルモンをつくったり、バランスを整えたりと小さい割に大切な働きをしてくれている臓器の1つです。
甲状腺機能低下やハシモト病を患うほとんど人は同時に何かに対してのアレルギー、自己免疫疾患や副腎疲労、腸管漏れのLGS(リーキーガット症候群)も同時に症状として出ていることも考えられるようです。
・血液検査:
病院で診断する際に行なった血液検査の結果を確認することで何かが見えてくるかもしれません。
担当の先生から説明と薬だけで良くなることは理想ですが、自ら学んで改善のために食事や生活習慣で努力をして、次回の検査に向けて頑張るためにも検査結果の控えをいただくことはおすすめです。
血液検査では甲状腺ホルモンのTSHの値が正常範囲内かどうかが大切ですが、アメリカでは新しく発表されたTSHの値は0.3~3.0μIU/mLと報告されています。
甲状腺で作られる主なエネルギーのホルモンはT3の値に出てきます。
健康時ではT4は体内でT3に変換されるのが一般的ですが、甲状腺機能低下やハシモト病の場合にはストレス過多や栄養素不足をはじめとする原因から変換されにくい状態にあるようです。
アレルギー反応が出ることや、疲れていることが当たり前と思わずに、気になる点は良くご存知の先生にお伺いして、普段の生活で何ができるかを考え続けることがおすすめです。
参考にした情報:
甲状腺症状ハッカー
p.10-12
イザベラ・ウェンズ博士
情報ページ:ビタミンB12とは?
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2022年11月21日更新