認知症とアルツハイマー病の8割は予防可能?
認知症とアルツハイマー病の8割は予防が可能であることが専門家によって報告されています。
認知症やアルツハイマー病、他の疾患にしても遺伝は10%程度とも報じられており、それよりも食べ物や日頃の生活習慣が予防のカギとなり、その詳細についてヒントを学びました。
認知症やアルツハイマー病への影響:
日頃の生活の中でアルツハイマーや認知症に大きく関係している要因があると医学博士でありながら予防医学の有識者として世界的に知られるデビッド・カッツ米国イェール大学教授は2016年9月度におこなわれたアルツハイマー病と認知症予防についての専門家会議のインタビュー内で伝えています。
特に生活習慣で認知症をはじめとする脳関連の疾患に影響を与えているのが下記なのだそうです。
・腸管漏れ(リーキーガットシンドローム:LGS)
・高血糖や糖尿病、インスリン
・高血圧や高コレステロールの原因となる食べ物
・適度な運動の有無
・睡眠の質と量
・タバコやお酒
・ストレス
・メタボリックシンドローム
・文化と伝統的なコミュニティー
インタビューの中でカッツ博士はとりわけ高血糖や糖尿、高いインスリンレベルについては認知症やアルツハイマー病と大きく関連していることと、幸いにもそれらの最大98%において食事を中心とした予防が可能と報じています。
また、予防の共通事項としても世界的に大々的に行なわれた地域の食生活と生活習慣の調査によって、認知症やアルツハイマー病になりにくい生活が明らかになっていると伝えていました。
世界的に行なわれた調査の中にはイタリア、コスタリカ、日本などの国々の中に病気になる可能性か低い地域はブルーゾーンと呼ばれ、それらの地域の食生活や生活習慣などを挙げ、それぞれの地域と共通する事項をまとめていった中で一般的に病気になっている他の地域との差が検討されたものでした。
認知症やアルツハイマー病に関わらず、ブルーゾーンに含まれる地域では病気になりにくい生活に共通したものとして下記が挙げられていました。
・歩いたり、動いたりすることが多い。
・食事では野菜、食べ物をそのまま丸ごといただくホールフーズが多い。
・リラックスできる時間が多い。
・ストレスは少なめ。
・睡眠時間がしっかり確保されている。
・アルコールやタバコの消費が少ない。
・家族や人、地域等のつながりがある。
・生活がある程度パターン化されている。
・犬や猫などのペットと過ごす時間がある。
カッツ博士は誰にでも公平に与えられているものの1つに選択と自己責任があり、それらを大切にして欲しいと述べています。
例えば、多くの人は有名人やテレビなどのメディアで何かの食べ物や薬が良いと聞いたり、一般常識を鵜呑みにして信じたり、実行したりすることが多いものの、本当かどうかを選択することも習慣付けし、それらにもエネルギーを費やすべきと信じています。
また、現代の忙しい生活の中で、時間がないことを多くの人ができない理由に挙げるものの、健康を保つことへの大切さを知っている人は正しい選択や投資に時間を費やすことの大切さに気づいているとも伝えています。
同博士曰く、自分は予防医療の専門家だから予防にチカラを入れるが、普通の人は難しく感じて当然であり、また皆それぞれの専門があることを前提にしながらも、小さい子供の時は難しかった選択も、興味を持ったり、時間に投資をしたりしている間に学ぶようになったことや、ひらがなやカタカナを学んでいた時のように知ろうとしてみて欲しいと伝えていました。
認知症やアルツハイマー病は誰にとっても心配で、それらを予防するためのヒントの1つとして、日頃から自然界の食べ物を中心にすることや、食品ラベルを診るクセを付けること(わからない場合は成分リストが少ない方を選んだり、最初に書かれている成分が自然のものを選んだり)を日々の生活習慣に取り入れることで徐々に正しい選択が勝手に身に付いてくるはずとのことでした。
例えとして、食品ラベルを観ることで、パスタソースの方がアイスクリームのトッピングよりも糖分が多いなど、一般的な栄養士や医師でも知らないこともわかるようになるはずで、人によっては知ることで正しい判断ができるようになるだけではなく、楽しくなってきたり、自分や子供の健康度合いが高まることで様々な点において浪費が減ることも多いと伝えていました。
参考にした情報:
アルツハイマー病からのアウェイクニンング内インタビュー
デビッド・カッツ医学博士
アクセス日:2016年10月2日