自閉症やADHDと食べ物や食事の関係
自閉症やADHDを患う子供の数は洋の東西を問わず増えているようです。
特にアメリカでは2032年には10人の1人の子供が発症すると推測されています。
食べ物や住環境、化学物質など様々な原因が考えられるものの、自閉症やADHDの専門家は最優先事項として子供が口にする食べ物でできることをおこなうことをおすすめしています。
自閉症やADHDと数字:
アメリカの統計によれば、米国内で自閉症やADHDと診断された子供の数は1975年には5,000人に1人の割合だったのが、現在は68人に1人の子供となり、2045年には2人に1人の子供が自閉症やADHDになる可能性があると報告がなされています。
原因として考えれる中には遺伝子組み換えも含めた食べ物、土壌、環境汚染、有害物質、化学物質、薬剤、殺虫剤や駆除剤、スキンケアやヘアケアなどの日用品、電子レンジ、プラスチックをはじめとする容器やラップ、服、カーペットをはじめとする家庭内雑貨などが挙げられています。
遺伝子組換え食品は日本以上にアメリカでは組み換えが多く、2012年の段階で大豆やコットンでは90%以上、トウモロコシも全生産の85%と伝えられています。
わたしたちの身体は過去に食べてきた食べ物でできていることからも自閉症やADHDに限らずいえることですが、食べ物の見直しが急務と考えられている様子が伝わってきます。
腸管漏れのLGSリーキーガットシンドロームと脳漏れのリーキーブレインの炎症:
自閉症にせよADHDにせよ一般的には脳に関する炎症の症状と思われていますが、脳は70%以上が脂質でできていることや、脳内物質の90%は腸内にあるともいわれることからも脳内の健康を考えると脂質がいかに大切かがわかります。
また脳は第二の腸といわれていることに加えて、全ての病気は腸から始まるというヒポクラテスの言葉にもあるように、腸内環境を最優先に整える必要があると多くの専門家は伝えています。
とりわけ日本では腸壁の炎症の末に発生する腸管漏れで知られるLGS(リーキーガットシンドローム)のように、食べ物に含まれるグルテンや添加物、あるいは薬剤などの炎症の原因になる物質やその他の物質が腸から漏れている場合は、血液を通って脳に到達するのはあまりにも容易で、その影響は計り知れません。
近年アメリカではリーキーガットシンドロームLGSならぬ、同じく炎症で漏れを意味する脳漏れのリーキーブレインという言葉が頻繁に専門家の口から発言される機会が増えており、大人だけではなく多くの子供も実際にリーキーガットやリーキーブレインを発症していることが指摘されています。
腸内環境にしても脳にしても、食べ物の影響が他の生活習慣や遺伝などよりも大きいともいわれます。
食べ物についてのおすすめ:
リーキーガットやリーキーブレイン、アレルギーや自閉症にADHDのどれをとっても最初にすべきことは、何と言っても食べ物で炎症の原因になっている食品を食べないようにすることがおすすめです。
多くの人にとっては、小麦粉に含まれるグルテン、乳製品のカゼインをはじめとする加工食品、糖類、着色剤や防腐剤、トランス脂肪酸や添加物、イースト、遺伝子組換え食品などが考えられるのではないでしょうか。
日本人は欧米人に比べると大豆の消化がしやすいといわれるものの、消化が比較的難しいとされながら遺伝子組換え食品の可能性もある大豆や豆類、穀物、ピーナッツ、ジャガイモ等レクチンを含む食べ物にも注意が必要といわれます。
アレルギー、LGSのように炎症がある場合は、食品過敏になりやすく、日頃は大丈夫なはずの食べ物にも敏感にアレルギー反応を示す可能性も十分にあると思われます。
上記の食べ物を食事から抜く一方で、積極的に追加したいものも存在します。
アレルギーなどに反応しにくい多くの野菜、たんぱく質、良質の脂質はそれに値するといわれます。
良質なたんぱく質や脂質は今までにも何度もご紹介してきましたので、今回は省略しますが、他にも腸内細菌に働きかけるプロバイオティクスはよくおすすめされます。
発酵食品も日本では大丈夫な場合も多いのではないでしょうか。
また食べ物以外の生活習慣の中で大切なことに挙げられているのは、睡眠の時間と質、ストレス度、太陽の光を浴びているか、散歩を含む身体を動かしているか、お酒やたばこに関してなど関連することも多くありますし、自閉症やADHDの場合は電子レンジやアルミ鍋、アルミホイルやプラスチック容器、添加物など上記に挙げたものも併せて進めていくことがおすすめといえます。
参考にした情報:
自閉症とADHDのための特別な食事(和訳)ジュリーマシュー医学博士
有毒化学物質と慢性病増加率(和訳)ウィリアムショー医学博士
共に2016年2月23日米国開催のナチュラルメディスンサミット2016より
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