フィッシュオイルは血管の修復役?
魚に含まれる魚油のオメガ3脂肪酸を中心とするフィッシュオイルについて、最近の報告ではそのフィッシュオイルが血管の修復役を担っていると臨床専門誌によって伝えられています。
フィッシュオイルのイメージ:
日本で、あるいは海外でもDHAやEPAのようなオメガ3脂肪酸を豊富に含むフィッシュオイルというと、血管サラサラや抗炎症、記憶や集中など血管や脳と関係するイメージが多いのではないでしょうか?
そのメカニズムについて新しく行なわれた調査の結果、研究者らはフィッシュオイルは傷ついた血管に対応する修復役のような働きをすることを発見したとアメリカの臨床栄養ジャーナル誌で報告されました。
フィッシュオイルが血管修復する幹細胞の生産を後押し:
リーディング大学で行なわれた調査によるとフィッシュオイルが働くメカニズムとして傷ついた血管を修復する幹細胞の生産に影響していると臨床栄養アメリカンジャーナル誌で発表されていました。
行なわれた1つの調査では心臓病のリスクが高い84名のランダム選出された患者に対し、8週間にわたって毎日1.5グラムのフィッシュオイルを経口投与するグループと、偽粒であるプラセボグループの2つに分けて前後を観察した調査です。
開始8週間後はフィッシュオイルを摂取したグループの方が血管の内側の細胞の強さがプラセボグループと比較した場合に24ポイント高まっており、約20%血管を修復する幹細胞を強めたと結論付けられたようです。
研究者らはフィッシュオイルを摂取することは血管のダメージを弱める可能性があるとまとめています。
注意したい点:
今回の報告ではフィッシュオイルと血管にしぼって焦点が当てられた調査だったものの、身体はストレスや食生活、適度な運動や睡眠などと深く関わっていることがわかっていることからも、総合的な論点から観察することも忘れてはなりません。
あくまでもフィッシュオイルはサプリメントという健康補助食品であるために、食事の一部分で、他の部分も含めて総合的な判断が求められます。
参考にした情報:
アメリカン・ジャーナル・オブ・クリニカル・ニュートリション:2014年11月号 100(5):1232-43
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