うつとアルツハイマー型認知症の関連性と予防
日本でも多くの人が人生の中で経験するうつ症状はアメリカでは5000万人存在し、1987年比較で400%増加していることが報告されました。
研究ではうつとアルツハイマー型認知症の関連性の大きさが伝えられ、脳の健康と予防について注目されています。
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うつの症状:
大きな経済発展を遂げた国に共通して増えている症状や病気の1つがうつ症状と報告されており、経済大国アメリカ国内の状況は現地で下記のように伝えられています。
・うつと診断される人の数が5000万人。
・1987年と比較して現在は400%増えている。
・20〜60代女性では、約4人に1人の23%が抗うつ剤を飲んでいる。
・うつ症状はアルツハイマー型認知症になるリスクを上げ、女性は2倍、男性は4倍のリスクとなっている。
アルツハイマー:
うつ症状と大きな関わりがあるとされるアルツハイマー型認知症は米国では下記のように報告されています。
・2050年までにアルツハイマー病と診断される人の数は現在の4倍に達する。
・症状が明確に出る数十年前から少しずつ身体に変化。
脳の特殊な画像診断では59才のアルツハイマー型認知症の女性患者の脳を診たところ、20代から既に脳に変化が生じていたことが判明。
・85歳以上では2人に1人がアルツハイマー型認知症を発症。
脳を傷つける要因と予防と健康要因:
脳の医療の専門家で世界的に知られ、日本でも脳に関しての書籍が多数和訳されて売られているダニエル・エイメン医学博士によると、脳を傷つける要因と、予防の助けになる例について次のような要因を挙げています。
脳を傷つける要因:食べ物、睡眠不足、慢性的なストレス、運動不足、タバコ、アルコール、肥満、薬、けがなど。
脳の健康と予防の助けになること:食べ物、7〜8時間の睡眠、適度なストレス、新しいことを学ぶ、散歩も含む運動、瞑想、健康的な友人、失敗から学ぶ、健康補助食品サプリメント(例:マルチビタミン&ミネラル、オメガ3脂肪酸、ビタミンD、脳関連サプリメントなど)
米国ではアルツハイマー型認知症が発見されてから根治するのは難しいと考えられていることや、発症に長年かかることからも、発症前段階で兆候を見つけて治療する精密医療(precision medicine)やその前の予防を具体的におすすめする専門家が増えています。
脳に良いとされる食べ方例として、起きて1時間以内に食べる、良質な脂質を摂取する、たんぱく質を多く摂取して、炭水化物を少なめになどをエイメン博士は挙げています。
他に食べる際の血糖値の上がり方を示すGI値(グリセミックインデックス値)が上がりにくい食べ物を選択することも大切といえます。
日本でも2030年には75歳以上の3人に1人がアルツハイマー型認知症になると予測されており、今まで以上に長く生きたり働ける時代だからこそ、積極的に脳の健康と予防を深く考える時がきているように思います。
参考にした情報:
ダニエル・エイメン医学博士 BWWプログラム アクセス日:2016.5.28