血清アルブミン
アルブミンとは、タンパク質につけられた総称で、卵白(albumen)が語源となっています。
卵白の構成タンパク質のうち、約65%を占めるタンパク質に対して命名されますが、さらにこれとよく似た性質を持っているタンパク質の総称としても使われています。
代表的なものには
・卵白を構成する卵アルブミン
・人間をはじめとする脊椎動物の血液の血漿に含まれる血清アルブミン
・初乳等に含まれる乳アルブミン
のようなものがあります。
血液中に含まれているタンパク質の総称を総たんぱくといいます。
血清アルブミンは、血液中の総たんぱくの約60%以上を占めるタンパク質です。
血清アルブミンは、一般的に肝臓で作られ、血液中に存在しています。
栄養や代謝物質などの運搬、浸透圧の保持などの働きを行っています。
・物質の保持・運搬
血液の中に入り込んで、ホルモンや栄養素と結合し、全身の細胞に運搬します。
薬物の運搬にも
・浸透圧の保持
アルブミンは他の血清タンパクに比べ分子量が小さく、量が多いため、血液の浸透圧調整の役割を担っています。
体液の濃度を調整し、血管の内側と外側の水分のバランスを保つ働きがあります。
・他にも、抗酸化作用などの大事な役割があります。
何らかの異常によって肝機能が低下すると、肝臓の能力が低下し血清アルブミンの数値が下がります。
血清アルブミン濃度の低下で疑われる疾患には、肝疾患、ネフローゼや栄養失調があります。
血清アルブミンの減少が起こる原因としては、食事での栄養の摂取不足や吸収不足、また肝臓・腎臓の機能低下、そして加齢による生産量の減少などがあります。
たんぱく質と食べ物:
血清アルブミンを作るために必要なタンパク質は、肉などの食品から摂取するのが一般的です。
それ以外にも、卵・豆腐・納豆などの大豆食品や、牛乳・チーズなどの乳製品があります。
鉄分や脂肪などのほかの栄養素を含む食品などと一緒に、バランス良く摂ることが大切です。