食後に眠気や倦怠感に気分の落込みの共通点は慢性疲労症候群も
食べた後眠くなったりボーっとしたり、疲れやすかったり、眠りが浅かったり、気分が落ち込みやすかったりすることがある場合は、日本でも増えている慢性疲労症候群に注意が必要です。
慢性疲労症候群とは全身に倦怠感、疲労感が急激に起こり、他にもいろいろな症状が報告される最近日本でも増えている症状の1つです。
原因不明の疾患ともいわれることがありますが、その理由として血液検査や全身の検査を受けても他の病気が見つからず、精神疾患も当たらない場合が多いことからです。
主に20~50代にみられることが多いとされ、元々健康な人が、風邪などをきっかけに、風邪に似たような症状や原因不明の強い疲労が長期間に及び継続するのを感じたら慢性疲労であることも考えられそうです。
充分休息をとってもなかなか改善しなかったり、摂食障害や不眠などを伴っている場合は注意が必要と言えます。
原因は今のところ明らかになっていないとはいわれるものの、風邪やストレスなどをきっかけにして、体内に潜伏していたウイルスが活性化され、このウイルスを抑え込むために、体内では、免疫物質が過剰に作られる状態となりやすくなります。
この過剰に作られた免疫物質が、脳の働きに影響を及ぼし、様々な症状を起こすという説が有力ですが、近年米国の多くの報告ではストレスや睡眠などの生活環境を除いた場合の可能性として、食べ物の中でも品種改良や遺伝子組換え作物との関連性を指摘する声も多く、中でも日頃から食べる機会が多いグルテンや過度な糖類摂取と同時に、便利な加工食品が増えた結果として、本来の食べ物の形をした生野菜や果物を食べる機会が減っていて、その結果として腸や脳をはじめとする体内での反応として出ていることについての報告が増えています。
慢性疲労には、下記のような症状があります。
・微熱、頭痛、喉の痛み
慢性疲労症候群の代表的な症状として微熱があげられます。解熱鎮痛剤などを用いても熱があまり下がらないことも特徴といえます。
また、頭痛や、風邪をひいたときのような喉の痛みを伴うこともあります。
・疲労感
日常生活に支障をきたすほどの疲労感が長く続きます。
・筋肉痛
全身または、からだのある部位に強い筋肉痛が現われることがあります。
・睡眠障害
寝つけない、眠りが浅い、眠っても何度も目が覚めてしまうなどの不眠の症状や、日中に極度の眠気に襲われるといった睡眠障害の症状
が現われることもあります。
・気分障害
うつ病に似た症状がでて、気分が落ち込んだり外出できなくなるなどの症状となる場合があります。また、集中力や注意力の低下などもみられます。
慢性疲労症候群の治療は、日本では薬物療法が中心となっています。
薬や漢方薬を用いて、身体の免疫力を高めたりする治療などが行われます。
また、栄養素では抗酸化作用をもつビタミンC、腸内環境を整える乳酸菌やビフィズス菌、脳や精神経にも関係するオメガ3脂肪酸などの摂取がおすすめされます。
ただし、上記だけでは十分な改善が観られないこともあって、中長期的に観る場合にも根本的な食事、つまりは野菜や果物、良質な蛋白質や脂質を増やしたり、反対に加工された食べ物や糖質、添加物、不自然や古い脂質を減らしたり、睡眠時間をはじめとする質の見直しが大切ですし、おすすめです。