コエンザイムQ10
コエンザイムQ10は、ビタミン様の物質です。
学名では「ユビキノン」とも呼ばれ、別名、ビタミンQとも言われています。
全ての細胞膜に存在し、特に心臓では大変重要な働きをします。他にも肝臓,卵,精巣にも多く含まれます。
人間が生きていく上で必要なエネルギーのうち、ほとんどの約95%は細胞内にあるミトコンドリアで生成されています。
コエンザイムQ10は、そのミトコンドリア内に多く含まれ、エネルギー生産において非常に重要な役割を果たしています。
また、一般的に知られることとして、コエンザイムQ10は抗酸化力が大変強く、血管や脂質などの酸化防止の働きがあるとされています。
疲労回復、肌の老化防止、生活習慣病予防などの多方面での働きが期待されているようです。
コエンザイムQ10は、食品(魚,肉類)にも極少量ではありますが含まれています。
コエンザイムQ10は、1957年に米国・ウィスコンシン大学のクレイン博士らによって発見された牛の心臓細胞のミトコンドリアから単離した脂溶性の補酵素です。
その後、コエンザイムQ10についての研究や開発が活発に行われるようになり、日本では1975年から、脳卒中や心筋梗塞、糖尿病などの治療薬としてコエンザイムQ10が使用されていました。
2001年には食品として認可され、現在ではサプリメントの原料としても広く利用されています。
コエンザイムQ10の1日の摂取目安量は、60~100mgとされています。
例えば、100mgのコエンザイムQ10を摂取するためには、にしんなら約40匹、牛肉なら約2.7kg以上、えんどう豆なら約30kg以上食べる必要があそうです。
こちらの例を見ても、食事からコエンザイムQ10を十分に補うことはかなり難しいということがわかります。
これはコエンザイムQ10が食品にはわずかな量しか含まれておらず、また吸収されにくい性質があるためです。
そのために食品からの摂取が補助的な位置となりつつあり、サプリメントで摂取することが現実的であることもいわれていますが、サプリメントはあくまでも食べ物からの栄養を補助するための健康補助食品です。