メラトニンの効用?睡眠から子宮内膜症?
体内に存在し、睡眠ホルモンともいわれるメラトニン物質が持つ効果についての調査報告が、海外の専門誌で伝えられていました。
今回の調査では体内メラトニン物質と睡眠との関係から子宮内膜症との関わりについて報告されています。
同報告は海外で痛みについて広く知られる専門誌で、私たちが一般的にイメージを持つ睡眠との関連以外についてではなく、メラトニンと女性の子宮内膜症についての記事です。
メラトニンと子宮内膜症の調査:
子宮内膜症を患う18〜45歳の40名の女性がランダムに選出され、8週間にわたって毎日メラトニン10mgを就寝時に摂取するグループと偽粒であるプラセボグループの2つに分けて評価がなされました。
研究者らによるとメラトニンを摂取するグループはプラセボグループと比較した場合に日々の痛みが40%減り、月経困難症状が38%減り、睡眠の質に加えて排尿障害症状や便秘症状においても改善が診られたとのことでした。
今までにもメラトニンは睡眠に関する報告以外に不妊症や、骨盤の痛み、性交渉時の痛み、女性の月経症状、不妊症などについても報告されてきた経緯があります。
メラトニンの効果に詳しいアランゲーリー医学博士によると、メラトニンが持つ働きやメカニズムは鎮痛作用や抗炎症の働きとの関連によるものであることに触れており、メラトニン物質が持つ効用が期待される新たな要因となるのかもしれません。
メラトニン物質と上手に活用するヒント:
体内のメラトニン物質は朝起きてから、約15時間後の通常は夜の時間に働き始め、眠さを感じるようにできていることがわかっています。
体内時間とも言える役割をしてくれるために、睡眠や寝付きの向上を目指したい場合は寝付きに入りたい時間から逆算することがおすすめです。
メラトニンが減ることは上記のことからも睡眠の質や、寝付きと関係するために、気になる場合は日頃の食べ物では青汁などの成分でも知られるケールに豊富に含まるために、積極的にケールを摂取することもおすすめといえます。
Schwertner A et al. Efficacy of melatonin in the treatment of endometriosis: a phase 2, randomized, double-blind, placebo-controlled trial. Pain. 2013;154:874-881.