プロバイオティクスと運動の関係
活発に運動をする人やスポーツ選手、アスリートの人たちにとって体調管理は大切であることはいうまでもありませんが、プロバイオティクスが予防となる可能性が研究者によっておこなわれた調査でわかりました。
スポーツをしている間に心拍数が上がると、呼吸を確保しようとして口が開きやすくなりますが、特に冬の間の運動では免疫が十分な高さを保っていない場合は特に影響を受けやすく、呼吸に関係するウィルスなどの感染を受けやすい状態となります。
プロバイオティクスと感染:
研究者らが84人の平均年齢27歳の活発な運動をするアスリートの人たちをランダムに選出して、プロバイオティクスが入っている発酵ミルクとプロバイオティクスを含まない発酵ミルクのグループに分けて冬の期間中に16週間にわたり、それぞれ毎日2回摂取してもらい、16週間後に呼吸関連の感染頻度を確認評価したところ、プロバイオティクスを摂取したグループはそうでないグループと比べて感染率が46%低い結果となり、その差が大きかったことがわかりました。
唾液に含まれる免疫力を示す免疫ブログリンAの値はプロバイオティクス摂取グループがそうでないグループと比べて43%の差がついたことが報告されています。
プロバイオティクスは、研究者によると免疫ブログリンAが感染から身を守ってくれていることに加えて、プロバイオティクスを摂取することで免疫促進がなされ、結果として病原性の菌を遠ざけている可能性があると報告しています。
今回使用されたプロバイオティクスはラクトバチルスカセイ菌の中からシロタ菌が使われたようですが、今後は更なる発展が期待されています。
Gleeson M et al. Daily probiotic’s(Lactobacillus Casei Shirota) reduction of infection incidence in athletes. Int J Sport Nutr Exerc Metab. 2011;21:55-64