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骨と筋肉とビタミンD

2015年09月07日
太陽のビタミンD

太陽のビタミンD

 

骨や筋肉との関わりが大きいことで知られるビタミンDは、太陽の紫外線に一定時間以上浴びることで体内合成されることから太陽のビタミンと言われていますが、欧米ではそのビタミンDが今まで以上に推奨される機会が増えています。

 

これまでは太陽に直接20分程度以上当たることでビタミンDは十分ともいわれてきたのが、それだけではまだ不足気味であることや、ビタミンDが持つ更なる働き、とりわけ筋肉や骨、カルシウムとの関わり等以外にもインフルエンザなどのウィルスや免疫をはじめとする深く広い役割があることが徐々に解明されてきた点や、日頃の食べ物では不足気味であることなどからもビタミンDの人気は高まりを続けています。

 

そのために今までは冬の間に太陽の日差しが少ない地域で冬のビタミンのような扱いだったのが、近年は季節を問わずビタミンDの優先順位が高まり、表現は適切ではないかもしれませんが、格上げされたイメージになりつつあるように思います。

 

ビタミンDと筋肉や骨格:

ビタミンDは時にがん治療で使用される薬剤誘発による副作用で、筋肉や骨格に関する症状に対して予防的に働くことも調査で報告されています。

以前の調査でも乳がんを患い、筋肉や骨格に関係するアロマターゼ抑止力の薬であるアナストロゾーレを用いた治療を受ける58名の女性を対象とした調査では偽粒摂取とビタミンDを使用した6ヶ月間に及ぶ摂取の評価で、ビタミンDを摂取したグループの参加者は痛みも含めた骨や筋肉に関する指数がプラセボグループよりも総合的に改善され、良い結果が導かれた報告がなされました。

 

ビタミンDは他のビタミン栄養素のように多くの食べ物に含まれている成分ではないことからも不足が指摘されますが、食べ物に多く含むものとしてはしらす干し、イクラ、キクラゲ、サケが代表されるところです。

食品では補いにくいことからも、日々の太陽の光に直接当たることは大切な要素ともいえるのではないでしょうか。

 

Rastelli AL et al. Vitamin D and aromatase inhibitor-induced musculoskeletal symptoms(AIMSS): a phase 2, double-blind, placebo-controlled, randomized trial. Breast cancer Res Treat. 2011;129:107-116.

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