ビタミンEとアルツハイマー病
ビタミンEの栄養素がアルツハイマー病の悪化を遅らせるのに有意に働くことが最新の研究で報告されました。
報告したのは一流の医学の専門誌で知られるザ・ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエーションのために、今回の報告はアルツハイマーについて今後の治療方法に影響を与える可能性もあり、その内容について関係者らから注目を集めているようです。
それもそのはずで、今回の治験ではビタミンE栄養素と処方薬との比較が行われたことに加え、何よりもアメリカではアルツハイマー病と診断される人の数が540万人以上ともいわれることからも、多くの人にとって人ごとではないという当事者意識も働いているのかもしれません。
アルツハイマーとビタミンEについての調査:
大規模なアルツハイマー病患者グループを対象に下記の4つのグループに分けて、各々平均2.3年にわたって毎日摂取した場合に、グ医のループごとにどのような差が生まれるかを測定した調査です。
測定は日々の行動の中でも大切といえる食事の支度と食べること、買い物、風呂についても観察対象とされました。
1. 2000IUのビタミンE栄養素
2. 処方されたメマンチン
3. メマンチンとビタミンE栄養素
4. プラセボ’(偽粒)
2000IUはビタミンEでは非常に多い摂取量であることからも気になりましたが、調査では副作用の報告も無く、ビタミンE栄養素を摂取した被験者グループにおいて最もアルツハイマーに有意に働いたようです。
逆にメマンチンを摂取し続けた被験者グループからは副作用の報告が確認されたとのことです。
今回の調査の結果として、研究者らはアルツハイマー病の治療を代表するという意味には遠く及ばないものの、ビタミンEの栄養素を摂取したグループにおいて、年率に換算すると約20%程度アルツハイマーの悪化を遅らせた結果が導かれたとのことです。
アルツハイマー病を患う患者の多くの人は脳内でフリーラジカルが過剰な活動をしていることが多いことを以前おこなわれた研究で報告された例がありますが、ビタミンEの栄養素が持つ強いアンチオキシダントの抗酸化作用やフリーラジカルへの働きがうまく発揮された良い例となったのが今回の調査といえます。
ビタミンE:
ビタミンEは協力な抗酸化作用を持つアンチオキシダント栄養素で、特にビタミンA、C、Eのいわゆるエースと、セレンとの関わりや働きが強い成分です。
ビタミンEは体内の細胞膜に多く存在することが報告されています。
ビタミンEを含む食べ物:
食べ物では、良く知られるアーモンドや落花生、オリーブオイルがビタミンEの代表的な存在といえます。
他には動物性でうなぎ、ツナ、イカ、アユ等にふくまれます。
野菜ではモロヘイヤやかぼちゃ、ピーマンが挙げられます。
アルツハイマー病は日本でも同様に増えてくることが予想されるために、日頃の食事でしっかりと栄養を補い、心配な際は専門のかかりつけの先生に診ていただくことがおすすめです。
www.drperlmutter.com/vitamin-e-proven-alzheimers-breakthrough/