コエンザイムQ10とストレスやうつ
抗酸化作用への期待から美容やエイジングケアに関するスキンケアやサプリメントなどで今や有名になったコエンザイムQ10。
最近の研究で、新たにストレスやうつ病との関係についても良い報告がなされました。
もともと日本でもサプリメント等の成分として認可されるまでは血流促進作用が認められていたことからも、心臓の薬として使われてきたコエンザイムQ10ですが、今回の研究では酸化ストレス経路に関連して、うつ病を軽減する抗酸化作用と共に、DNA損傷に対するコエンザイムQ10の働きを評価した内容の報告となっています。
コエンザイムQ10を利用したストレスとうつについての調査:
2013年に行われた実験では、研究者らはうつ病の実験モデルを使用して、うつ病のような動作や酸化ストレスとDNA損傷を対象に投与したコエンザイムQ10の影響が確認されたものです。
うつ状態では慢性的なストレスをもつネズミにそれぞれ体重1kgあたりに対してコエンザイムQ10を1日にそれぞれ25、50、100、150mgのグループに分けて3週間にわたり摂取して動向が観察されました。
科学者らは、ネズミの行動や体重の変化、肝臓のグリコーゲン蓄積のコルチコステロン値などを観察し、酸化ストレスのマーカー値について、コエンザイムQ10を摂取することでどのように変化するかを比較しました。
研究者らは、コエンザイムQ10が酸化ストレスやDNA損傷に対しての存在的な保護的役割を持つと結論付けたことを伝えています。
コエンザイムQ10が抗うつを活性化する働きや誘発後、海馬のDNA損傷からの保護について効果が確認されたとのことです。
ただし、より安全に人びとの健康維持の目的に活用するためにも、更なる進んだ報告が待たれます。
コエンザイムQ10について:
補酵素のコエンザイムQ10は、体内でビタミンのような働きをし、20歳頃から年齢と共に減少していくことで知られています。
コエンザイムQ10は強い抗酸化物質で、細胞の錆び付きを予防してくれる物質のために若さを保ち、老化しにくくするために健康維持に使用される成分の1つです。
食べ物から補うコエンザイムQ10:
食べ物では特にイワシ、サバ、ブロッコリー、落花生等にコエンザイムQ10は含まれています。
Aboul-Fotouh S. Pharmacol Bio chem Behav. 2013 Jan. 11.