コエンザイムQ10と心臓予防
20際頃をピークに年齢と共に減り続けることで知られるコエンザイムQ10は、人気の高いサプリメントやスキンケアの1つとして成長を遂げている成分の1つです。
安全性が認められてサプリメントやスキンケアとしての利用認可がなされる前は心臓病に関する薬として使用されてきたことで知られています。
その背景からも現在のエネルギーと抗酸化作用や若々しくあるためのエイジングケアとしての成分以外でも、近年も下記のような心臓との関連についての調査も続いているようです。
コエンザイムQ10と心臓:
ニューヨークの心臓協会で定められている3か4のステージの慢性心臓病と診断された420名の患者をランダムに抽出して、1回につきコエンザイムQ10を100mg、一日に3回摂取するグループと偽粒であるプラセボのグループに分けて2年の間、心臓疾患、心臓血管死、心臓移植などの主要な心臓血管の働きに関連する働きを主に計測した調査があります。
コエンザイムQ10を摂取した被験者のグループはプラセボ粒のグループと比較して、心臓疾患、心臓血管死、心臓移植など全ての発生率で14%のコエンザイムQ10に対して、25%のプラセボという結果となり、大きな差が出たのだそうです。
今回の調査の結果について専門家は、コエンザイムQ10はエネルギーの生産や血液を運搬するなどカギの役を担っていて、心筋収縮を含む全てのエネルギーが頼る存在であることや、慢性心臓疾患の患者は血液中のコエンザイムQ10の値が低いことなどからも、ある程度の結果は納得のゆくものだったと報じています。
他の調査結果:
ただし、以前のいくつかの治験では心臓疾患患者の入院数の減少と働きについて調査した際にはコエンザイムQ10の効果が認められなかったこともあるようです。
その時の調査内容は左心房、運動、生活の質を偽粒との差を比較したもので、結果の反応は患者の数や、調査実施内容とその環境によって差が出るものと説明ができる可能性が指摘されました。
また他の都市部の病院と軍病院を利用した比較では、参加者のアルコール摂取が心臓血管に大きく関係し、利尿検査でもマグネシウムやチアミン、他の栄養素が差を産んだこともあり、正しく平等の環境下で治験を行うことの重要性を伝えています。
新しい研究では初めての大がかりな調査で、コエンザイムQ10摂取の被験者グループは、心臓患者の全死亡において47%の減少が観測された例もあると報じています。
研究者らは、今回の調査で新たな調査を刺激し、効果的にコエンザイムQ10を用いた治療が主流な治療の仲間入りとなることを願うと結ばれていました。
コエンザイムQ10を含む食品:
体内でビタミンに似た働きをし、細胞のサビ予防のアンチエイジングや美容に注目されるコエンザイムQ10は、サバやイワシの魚介類、ブロッコリー、落花生等の食品に含まれます。
Mortenson SA et al. The effect of coenzymeQ10 on morbidity in chronic heart failure. Results from the Q-SYMBIO study. Eur J Heart Fail. 2013;15(S1):S20
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2022年11月8日更新