葉酸と妊婦に関する食べ物や食事
葉酸と妊婦
妊娠中である妊婦が葉酸を摂取することで毎年1,300もの赤ちゃんが疾患から救われているという報告があります。
アメリカに限らず日本でも近年は妊娠を希望する女性や妊娠中の妊婦まで葉酸の摂取が推奨される機会が増えていますが、アメリカのサイエンス・デイリーによるとビタミンB群の1つである葉酸強化穀物食品や葉酸入りビタミンやミネラルの摂取で毎年1,300人の赤ちゃんが生まれつきの深刻な神経管疾病で知られる脳や背骨に関する疾病から救われているとアメリカ政府下の疾病管理予防センターから公表されているとのことです。
葉酸と神経管疾病
1998年以降でアメリカで生まれる赤ちゃんのNTDs、神経管疾病の割合が疾病管理予防センターの発表では1995年から2011年の間に35%も減っているのは妊娠前、妊娠中の妊婦に葉酸強化食品や葉酸入りマルチビタミンなどのサプリメントの摂取が浸透していることによるものと報じられています。
それでもアメリカでは毎年、年間で3,000人は神経管疾病の影響を受けているそうで、葉酸強化食品をおすすめされても、あるいは入手してからも葉酸の摂取量が不十分な女性が多いとのことで、近年では葉酸入りビタミンを妊婦に限らず、妊娠を希望する全ての女性に推奨されるまでに発展してきているものの、現在でも約3分の1程度の実行にとどまっているのが現実で、そのこともあって葉酸不足で3,000人が神経管疾病の影響を受けているとマーチ・ダイムス財団は報じています。
最良の妊娠ガイド
ザ・ウルチメイト・プレグナンシー・ガイド(最良の妊娠ガイド)ともいわれる専門医が中心となって発行されるヘルシーマム・ヘルシーベイビー誌では子供を産めるすべての女性は毎日葉酸入りマルチビタミンを摂取すべきとアドバイスしており、それは疾病管理予防センターのデータからも裏付けられているものと説明をしています。
疾病管理予防センターの公式ホームページであるwww.cdc.gov/mmwrには今までに神経管疾患の赤ちゃんを産んだ経験を持つ女性は次の妊娠を考えるのであれば少なくとも妊娠を希望する4週間前から妊娠してから数週間の期間はサプリメントで毎日4ミリグラムの葉酸を摂取すべきと掲載されているようです。
健康な女性の葉酸推奨摂取量は240マイクログラム程度で、一般の妊娠を希望する女性や妊婦が400マイクログラム(400mcg)程度の葉酸摂取であることを考えると、その推奨量は10倍にあたりますが、そうすることで葉酸を摂取しなかった人と比較すると神経管疾病は減少するのだそうです。
葉酸を含む食品
葉酸のサプリメントを摂取することに抵抗がある人もいることと思います。
葉酸は一般的に緑葉野菜や黒豆、発酵食品に含まれる栄養素で知られます。
そのために、妊娠を計画する女性や妊娠中の妊婦は食事で葉酸栄養素が豊富なそれらの食材を増やすと共に、加工された食品や小麦粉でつくられる食事、古い油や人工添加された油を使用した食べ物を減らすと共に、オメガ3脂肪酸が豊富な食べ物や食事を心がけることがおすすめです。
参照:
March of Dimes Foundation, “Folic Acid saves 1300 babies each year from serious birth defects of brain, spine.” Sceience Daily, 15 Jan, 2015
www.sciencedaily.com/release/2015/01/150115134826.htm
www.cdc.gov/mmwr