グレープフルーツシードエキスGSEに殺菌や抗菌の働き
近年天然の殺菌剤や抗菌剤として注目を集め始めている植物でミカン科に属する同じ柑橘系果物で、グレープフルーツの種子エキスの文字を略したGSE、またはグレープフルーツシードエキス。
濃縮液体のGSEは殺菌力や抗菌力が強く、抗生物質の代わりとして天然植物由来であることからも人気が高まってきています。
海外だけでなく、日本においても厚生省が公表している安全性が認められている添加物として記載されています。
グレープフルーツシードエキスは成分としてアンチオキシダントやアンチエイジングでも知られる強力な抗酸化物質であるポリフェノール、あるいは植物由来のファイトケミカルとして一定の人気が定着しています。
グレープフルーツシードエキス(GSE)の注意点:
一般的にGSEとして販売されている液体のグレープフルーツシードエキスは殺菌力の強さから掃除の際にも使用されることがあります。
掃除の使用目的として注意しておきたい点は、高濃度の液体の性質上、殺菌力が強い反面、素手にあたりすぎると肌荒れが起こる可能性があるといわれています。
体内に摂り入れる場合は、大腸菌に対しては静菌活性しか示さないという内容もあるものの、念のために一度に多量に使用しすぎないことが考えられますが、その点についてはグレープフルーツシードエキスの濃縮液そのものに加えてグリセリンが含まれることが多いために一度に容器から沢山でないようにできています。
殺菌力の強さから腸内の悪玉菌だけではなく、良菌も同時にいなくなることが充分に考えられるために、サプリメントなどとして使用する場合にも一般的には一度の継続期間は3ヶ月程度までと認識されており、液体のグレープフルーツシードエキス(GSE)の場合は更に力が強いために更に短い期間を想定しておく必要性もあります。
また一般の生活をしている場合には予防として何かの特別な目的が無い限りは継続して使用する必要性もないように思います。
特に体内での働きを目的とする予防的な使用においては、普段の食生活の中に殺菌力のある野菜や果物をまずは検討することがおすすめといえます。
食べ物や食品保護にも使用されるGSE(グレープフルーツシードエキス):
日本の研究では、静岡の温州みかんの鮮度や品質を保護する働きとしても、グレープフルーツシードエキス(GSE)が使用されているようです。
グレープフルーツシードエキス(GSE)をみかんのコーティング剤として使用することで、嫌な病原菌が食品に入り込みにくくなるとの報告です。
それに加え、食品としてのミカンの収穫後の貯蔵寿命を延長する働きがあることが示唆されています。
参考にした情報:
- PMID: 30189274
- PMID: 30483428