有機ゲルマニウムと働き
半導体として知られるゲルマニウムを二十余年の歳月をかけた研究の後に酸素にとって代わるような役割にした故浅井一彦博士。
石炭の研究からその中に含まれる長年蓄積され空気からも遮断されていた古代の植物成分が持つ可能性に着眼し、それを基に追求されていなければ有機ゲルマニウム化合物はこの世に誕生していなかったといえます。
有機ゲルマニウム化合物の実験
浅井博士はゲルマニウムの研究の中で多くの実験を通して最終的に安全で体内での役割を終えた後に排泄される化合物をつくることに成功されました。
最初の実験では二本の信州産高麗人参の苗から自宅の庭で土を入れた箱に各一本を入れ、一方に水だけで生育し、他方にはゲルマニウム錯塩水で生育した実験が知られるところです。
4月からの半年の期間だけで数センチ伸びた水での生育に対し、30センチ以上にまで伸び、太い茎と高麗人参から放たれる強い独特の香りとなったこと、更に数ヶ月後の真冬の5度程度の気温になった際にはとうとう枯れてしまった水栽培に対して、成長し続けた高麗人参との明らかな差によってゲルマニウムの可能性を見出されたことが記されています。
更に放射線を浴びて白血球や赤血球が減少し骨髄細胞が崩壊した状態からゲルマニウム錯塩水を投与することで回復した記録映像は目を見張るものがあります。
またご自身の激務と強いストレスからなられた立ち上がることさえ困難になった全身リウマチからの快復で自ら人体使用での結論を裏付けられたのは記憶に新しいとさえ感じることができます。
ゲルマニウム化合物と排泄作用
同博士の研究資料の中に有機ゲルマニウム化合物が持つ作用が記載されていました。
重なる研究の末、有機ゲルマニウム化合物が脱水能力を持ち、酸素に代わってダストである水素と結合することで、役割を終えた化合物は身体の外に20〜30時間で全てが出ることを尿中で発見したのは研究開始から20年を経過した頃と報告されています。
ゲルマニウムが体内に入ることで生体は蓄積させること無く、反発して追い出そうとする働きはゲルマニウム自体が金属ではない半導体であったことは生理学的観点からは好都合だったことが認められた結果であり、浅井博士にとって大きな可能性を見出された瞬間だったのではないでしょうか。
体内での働き
体内において、見出されたゲルマニウムは生化学的な研究の結果として、ゲルマニウムが血球にくっつくことで、ぶつかってきた電子を電子の間で巧みにぐるぐる回して血球に当たらないように守ってくれていることからも、あたかも飛んできた弾丸を防衛していくれる盾のようなものという表現で記録に残されておられます。
もちろんゲルマニウムが全て同じということではなく、最終的に安全で体内に取り入れることができる有機ゲルマニウム化合物にするには多くの行程を経る必要があり、少しでもそれらの行程を抜くことで体内に蓄積されるリスクを持っていることも同時に忘れてはならないことでもあります。
参考文献:
有機ゲルマニウムと臨床経験 田中隆寛医学博士
食と科学 12〜16号
死とゲルマニウム 浅井一彦
ゲルマニウム物語 浅井一彦
ゲルマニウムについて