腰ひざ肩首痛の予防のおすすめ
平成27年1月29日に行われた医療と健康のセミナーで「腰、ひざ、肩、首痛で医者にかかるべき疾病と自分で治せる症状」の議題で白土英明医学博士にご講演いただきました。
一般市民からすると、痛みが出た時にどのタイミングで病院にかかるべきか、あるいは自分で治せる症状なのかなど気になるところではないでしょうか。
また病院という性質上、なかなかじっくりと質問できる雰囲気に無いことが多いことからも、現場の第一線で長年活躍される現役医から直接、各疾病の痛みや病院に行くかの判断基準、あるいは自分で治す方法や痛みの予防にいたるまで伺える機会ができたのは嬉しい限りで、とても有益な時間となりました。
日本の現状:
厚生労働省の報告を拝見する限りではいかに日本でも骨や間接、筋肉とその炎症に関わる疾病を患う人口が多いかがわかります。
・骨粗しょう症は予備軍も含めて1710万人
・変形性膝関節では2530万人
・脊柱管狭窄においては3790万人
そしてそれら以外でもメタボリックシンドロームや運動器症候群のロコモティブシンドロームの症状も含めて介護の入り口になると白土先生は言われていました。
腰、膝、肩、首の痛みと骨:
わたしたちの骨は体内で常に普通に生活していても2%程度づつ壊されてはつくられること、4年に一回のペースで骨は全て入れ替わるといわれます。
腰や膝、肩や首などの痛みを発症させないためにできる予防が存在するそうですので、白土先生から今回学んだことを順次ご紹介したいと思います。
予防のビタミンDとカルシウム:
白土先生曰く、ありきたりかもしれませんが、それらの痛みの予防は何と言っても日頃の食事と運動に尽きることがわかりました。
食事では栄養素をバランス良く含むことがいわれますが、特にカルシウム、ビタミンD、ビタミンK、マグネシウム、タンパク質が骨や筋肉、痛み予防には欠かせない栄養素なのだそうです。
カルシウムについては25歳頃が吸収のピークでそれ以降は吸収も低いため、まずはその頃までにしっかりとしたカルシウムで丈夫な身体をつくることがおすすめということになります。
ビタミンDに関しては特に白土先生もおすすめされておられますが、日本人におけるビタミンD栄養素は不足することが多く、一般的にビタミンDの数値が低いことが多いことから食事以外でのビタミンD摂取も必要に応じて考えることもおすすめされています。
運動のおすすめ:
食事以外で大きな役割を果たすのが運動なのだそうです。
といっても肝心なのは筋力をできるだけ低下させず維持すること、それに関節可動領域を広く高めておくことがおすすめといわれていました。
身体が固いことが腰やひざ、肩や首の痛みの原因にもつながりやすいために関節を柔らかく保つようにこころがけることが大切なのだそうです。
膝痛や股関節痛など予防におすすめ:
食事療法と運動療法が痛み予防におすすめでそれらは他の病気予防にも欠かせないことはご存知のとおりですが、痛みの場合は他にもとても大切なことがあるようです。
1つはメタボリックシンドロームにならないように予防することで、痛みに関してはBMIを25以上にならないようにこころがけることがおすすめとのことでした。
また、血流が大きなカギを握っており、できるだけ血流をスムーズにしておくこと、腰痛などの痛みにも食事と筋力低下運動で血流改善を行うことが欠かせないとのことでした。
腰やひざ、肩や首に関しても、痛みの多くの場合は予防できることが多いこと、痛みが出ても病院でできることと自宅で十分に対応できることがあるそうですので、次回にでも教えていただいたその基準をお伝えしたいと思います。
情報源:
NPO健康セミナー開催日:平成27年1月29日
「腰、ひざ、肩、首痛で医者にかかるべき疾病と自分で治せる症状」
白土英明医学博士
IHMA(International Healthcare Management Association)イーマ