ビタミンやミネラル栄養素群とHIVエイズ
AIDS(エイズ)を患う人が多いアメリカでは以前から日本以上に研究が盛んと言えます。
その背景には、上記の事情以外にも、一般的に医療費が日本よりも2倍から数十倍もかかることや、同様に高い保険料もあって加入していない人が非常に多いことをはじめとするさまざまな理由も存在しています。
それらの理由からもエイズに関しての研究報告は薬、栄養素、食事、サプリメントに関するものも多く存在します。
日本ではエイズはさほど多くないことからもあまりメディアでも出てくる機会は限られていますが、今回は興味深い記事がありましたのでご紹介したいと思います。
ビタミンCとAIDS(エイズ):
カリフォルニア州のロバート・カスカート医学博士はエイズの患者さんに対してビタミンC療法をおすすめしているようです。
そのビタミンCの量はというと一日に200,000mgを投与している旨が報告されています。
同博士は報告書の中で多量のビタミンCですごく長生きができると共にエイズの症状が軽減されるとまとめています。
マルチビタミンのサプリメント:
ジョーンズホプキンスが1993年に行った研究ではアメリカ政府がおすすめする栄養摂取量より多い量をマルチビタミンのサプリメントで補うことがエイズを遅らせ、症状を緩和すると7年間に781人のHIVポジティブの男性を対象におこなった調査の結果を公表しています。
ハーバード大学の研究:
2004年に医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスンにハーバード大学の研究者より発表された報告書ではビタミンでエイズによる死亡を27%カットすることや、進行を50%遅らせることから、マルチビタミンのサプリメントでHIVの進行を遅らせることとその可能性について伝えています。
ビタミン摂取とHIV:
ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・アソシエーションでは1984、93、2004年にもビタミン摂取とHIVとの関連性と成果について報告し、ビタミン摂取で50%軽減すると報告すると共にエイズでもより長生きしながら症状を軽減できる可能性を報じています。
これらの報告はすべて医療機関や専門の教育機関がおこなった調査のために個人が勝手に実施することについてはおすすめしませんが、上記のような研究報告書が公の場に出ることで、エイズを患う人たちに一種の希望を与えることは良いことではないでしょうか。
サプリメントは薬ではなく、あくまでも食事で補いきれない栄養素を補給する栄養補助食品という働きですので、ビタミンやミネラルで病気を治したり、効果効能を示すことはできません。
またビタミンやミネラルに限らずサプリメント全般に言えることですが、中身や働きなど品質もものによって大きな差が存在することもあり、ただ多量に摂取して良いものでもありませんことを追記しておきます。
今回の記事の各詳細やそれぞれの研究報告に関しての文献詳細、具体的な内容や参照方法も含めて全て下記にて公開されています。
参考にした情報:
“Vitamins, Minerals Reduce AIDS Mortality Ignoring Supplements Means Unnecessary Deaths” Andrew W. Saul
The TownSend Letter for Doctors and Patients; Oct. 2014 P.18