水銀関連アレルギーと日本
2000年になってからでしょうか水銀アレルギーという言葉を聞く機会が増えてきたのは。
アレルギーという言葉自体もその語源は普通とは異なるという意味合いを持っていましたが、近年では一般的になりましたが、水銀アレルギーも日本では今後はもっと知られる存在になってくるかもしれません。
あえて日本ではもっとという言葉を使用したその理由としていくつか思い浮かぶことがあります。
北米とアジア
数年前にアメリカの皮膚科の若い先生からの話の中で血液検査の話に及んだ時の1つのエピソードを教えていただきました。
アメリカ中西部在住の彼は患者さんの血液検査の結果を診る機会が多いのだそうですが、時々血液中の水銀量が多いデータを目にすることがあるということでした。
最初は何かの間違いと思いこみ、該当する患者さんに再検査をするようにスタッフに依頼をしたものの、再検査の結果でもほとんど変わらない水銀の値を観測したためにその患者さんと面会をしたのです。
彼の結論はこうです。その女性はベトナムから数年前にアメリカに移り住んだばかりで、小さい頃から主に川魚をたくさん食べてきたことに加えて、現在も街中の川で橋の上から魚を捕ることで家族の夕食に充てていること。
それに毎年ワクチン注射を行ってきたこととによる影響も少なからずあるのではないかと結論付けたのでした。
水銀量とアレルギー
その先生はその後も時々血液検査で体内における水銀量が多く、同時にアレルギーを発症しているという共通点が存在することに気付き、特にアジアからの移民の人たちに共通していることもわかったと言われていました。
魚を食べる機会が昔から多いアジアの中にはもちろん日本人も含まれます。
その先生のあくまでも予測にすぎませんが、水銀アレルギーを発症している多くの人たちは比較的都心部に住んでいるか近くに工場がある地域に長年住んでいることに加えて青魚や小魚といわれる部類の魚よりも比較的大きく水銀を多く含む魚を食べてきたのではないかということ。
それに加えて水銀を含むワクチンを長年打っていたり、歯の詰め物に含む水銀が多く、それらが溶け出している可能性も存在するとのことでした。
私見ではありますが、可能性として水銀アレルギーに関わらず言えることかもしれませんが、日頃食べる食べ物の影響も大きいようにも思えます。
その先生曰く、アメリカで生まれ育った人と比較してアジアの一定の地域の人たちは一般的なアメリカ人と比べた場合に体内の水銀量が1.5倍程度は多く、中には数倍多かったデータを観たことがあるとのことでした。
水銀アレルギーとワクチン
アメリカでは以前のように誰もが毎年のワクチンや予防接種を受診する人とそうでない人の差が出てきているといいます。
一つの理由は高止まりする医療費にあり、ワクチンや予防接種を受けるお金があれば他のものに充てたいという経済的な観点です。
他の大きな理由はワクチンや予防接種などに含まれる水銀についての懸念が挙げられるようです。
水銀アレルギーを発症する人たちだけに関わらずその点は存在すると言われています。
日本人と水銀
日本では関東に住む人は関東以西在住の人よりも体内の水銀量は多いと千代田区の開業医の先生から伺ったことがありますが、その理由として特に関東に住む人はマグロが好きで関東より西に住む人たちよりもマグロの赤身を食べる量が何倍もあるという点でした。
確かに関西方面ではマグロよりも白身の方が人気があるように思えます。
日本では野菜や果物に加えて魚においても年間購入量は直近十数年間は少なくとも減少しています。
魚には確かに水銀は含まれているでしょうが、経済が発展したとはいえ昔から私たち日本人の主食の一部ですし、先人から伝承されてきた大切な和食でもあり、魚に含むDHAやEPAのオメガ酸は血液をサラサラにしたり、脳や身体に良い影響をもたらしてくれることは周知の通りです。
水銀アレルギーかどうかに関わらず、水銀や他の物質が身体から出やすくするには魚では小魚や青魚の摂取を心がけることや、何よりももっと野菜や果物の摂取を増やすと共に増えている加工食品を減らす方が近道のようにも思えます。
野菜や果物は特に流しやすい栄養素を含みますが、加工食品や小麦はリーキーガットシンドロームでも代表されるように近年では体内に溜め込むイメージが定着しつつあるからです。
水銀やアレルギーについては近いうちに違う観点からも追って共有させていただければと思います。