農薬と日本での食品添加物
日本と世界の農薬使用量
2010年の調査では世界主要国の農薬使用量で日本は第二位を大きく引き離し、堂々の第一位を獲得しました。
GFK Kynetec社の発表によると、耕地面積あたりの有効成分換算農薬使用量は日本が1ヘクタールあたり18.78kgもの農薬を使用しています。
他の主要国で第二位の韓国は9.85kgの約二倍もの農薬を使用していることが発表されました。
第三位はオランダ、次にイタリアと続きますが、その二カ国でさえ農薬使用量は4キログラム代で5位のフランスや6位のドイツでは1kg代にまで農薬の使用が減っています。
気になるところはいつの間に日本は世界で一番農薬を使用する国に発展してしまったのかということです。
また私たちの体内にはどの程度の農薬が入り込んでいるかも気になるところではないでしょうか。
農薬と食品添加物の摂取量
日本では国民一人当たりが一年間に体内に取り入れる農薬摂取量が約4kgと発表されているようです。
ちなみに食品添加物の国民一人あたりの年間摂取量も約4kgなのだそうです。
主要国の数値発表は明らかではありませんが、農薬の使用量から推測するとすれば日本人の方が摂取量が多いのかもしれません。
環境汚染物質
ちなみに私の食卓には魚が並ぶ確率が他の主要国よりも高く、体内に蓄積される海からの水銀等をはじめとする環境汚染物質の量も同時に高いといわれています。
環境汚染物質は確かに高いのでしょうが、大切なのはその点だけをピックアップして比較するのではなく、他との比較も必要ですし、魚を食べることで良い面もたくさんあることを忘れてはなりません。
また何よりも、私たちの生活や食文化から魚をないがしろにするべきでもありません。
戦前と近代農業の差
戦前の農業と戦後の近代農業では農薬の使用量も異なりますが、仕組み自体が全く違うことがわかります。
以前の農業では作付け、収穫、地産地消、排泄、堆肥でその後にまた作付け作業が次にあり、いわばグルグルと巡らせていたことがわかります。
それに代わって近代の農業では、排泄物は川や海に流され、それらに取って代わったの科学的な肥料、農薬の使用ではないでしょうか。
また経済の発展や利便性などの理由からも長距離運搬が可能になった分、農薬や食品添加物の使用量も増えましたし、食品自体を根本に変化させる遺伝子組み換えや品種交配の影響もあるのかもしれません。
とるべき行動
便利になった生活は以前の状態にはなかなか戻すことができませんが、農薬や食品添加物に限らずいえることではありますが、常に私たちには選択肢が個々の責任によって与えられていることも事実です。
食生活の中でできることは可能な範囲でその選択を活用し、取り入れないように努めることとともに、体内に入った農薬や食品添加物を出しやすい食品を選んだり、そのような身体になるように勤めることが心身ともに健康を維持しやすく病気になりにくい方法といえるのではないでしょうか。