がんの予防に食べ物や食事2
前回の「がんの予防食」では、、世界がん研究財団を中心とする組織が世界中の4500以上もの論文や研究報告書から3年半もかけてまとめあげられた「食品と栄養とがん予防の世界的展望」について触れ、がん予防14か条の中から予防食の柱をお伝えしました。
また日本の総務省の家計調査の統計の内容とそれを基になるがんと食事あるいは予防の関連性について記載しました。
がん予防14か条の発表は1997年でしたが、古く思えるどころか近年では益々その中味の重要さがヒシヒシと伝わってきています。
がん予防食の大きな柱
がんの予防となる第一条には前回もお伝えしましたが、植物性食品を中心に精製や加工を施していない野菜や果物を食事の中心に置くということでした。
また同時に第4条にある野菜と果物で1日に400〜800gは毎日食べるようにすることということでした。
日本人の一人当たりの果物の年間購入量は総務省の家計調査における統計では直近20年間にわたり減り続け、2013年度では年間で10.2キロという果物の消費に甘んじているということでした。
日本の野菜の摂取量
果物は果糖やダイエット、あるいはデザートとして日本では位置づけされていることも少なくなく、アメリカのように朝から食事のようにたくさん食べるということでもないために違いがあっても仕方が無いと思われるかもしれません。
日本の一人当たりの野菜摂取量はというと、農林水産省の食料需給表上の統計では年間88.3キロとこれも約30年前の1986年の112.6キロから大幅に減っていることがうかがえます。
野菜そして果物ともにその差はアメリカと日本では益々広がりを見せています。
アメリカでは生鮮野菜や果物類の消費が増え、政府の主導もあってファーストフードや加工食品類、糖類を含む炭酸飲料、以前から問題になっていた身体に悪い人工添加されたトランス脂肪酸等も抑制され、以前よりも健康食に向かっているムードが漂っていますが、日本では一部においてはその反対のような傾向があるようにさえ感じます。
がん予防食
野菜と果物以外にがんの予防14か条に含まれるのは穀類、豆、芋等を1日野菜や果物と別に600〜800g食事で補うようにおすすめされています。
アメリカでは豆類は遺伝子組み換え食品の代表格であることからも賛否両論はありますが、遺伝子組み換えをしていない豆でできれば有機大豆、それに発酵大豆がおすすめされることが多いように思います。
がん予防食として他に肉類に含まれる動物性脂肪を抑えるようにおすすめされています。
それらはがんに関連する発がん性のある成分や毒素のような成分が脂肪組織に入り込んでいることが多いことや、脂肪が血流の妨げになることが考えられます。
赤身の肉も1日80g以下に抑えるようにおすすめされていることもがん予防食にの第8条に記載されています。
動物性脂肪でも反対にオメガ3脂肪酸で知られているDHA やEPAのフィッシュオイルに分類されるオメガ3は血流の妨げとは反対の働きが注目され、体内の脂肪を中心とする必要の無い部分を出しやすくすることから積極的におすすめされています。
がん予防食のうち、上記に記載したことは実は日本の国立がんセンターが報告している健康習慣とがんのリスクチェックと合っている部分も多いことから、情報ページを参考にすることもがんを予防していくことや健康を保つ上ではおすすめですので、多いに普段の食事に予防策として取り入れて実践いただければと願っています。