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ビタミンCの栄養素とがん

2014年10月30日

女性

 

ビタミンCの一種であるアスコルビン酸が体内に多い方ががんの治療に有効であることが報告されています。

アメリカのカンザス州立大学医療センターではがんの専門治療現場においての取り組みでは、女性特有の卵巣がんで高濃度ビタミンCのアスコルビン酸療法を行った結果、30から40%のがんの成長を軽減していることが公に報告され、化学療法との併用を試みています。卵巣がん以外でも48種類のがん細胞に対して治験を行った結果、ビタミンCを高濃度に体内に入れることで75%以上において減少していると同医療センターのジーンドリスコ医学博士を始めとする専門チームが報じています。

 

また同じくカンザス州ウィッチタ市内のリオーデン病院においての治験でも体内の炎症やがん細胞とビタミンCのアスコルビン酸ピークプラズマ値における治験で2013年に効果的な発表をしています。

がん細胞の成長のかぎになっている1つががんを持っている人は健康的な人よりも体内のプラズマアスコルビン酸値が低いことであるからビタミンC療法を積極的に試みているようです。

体内にがん細胞がある場合、血液中のビタミンCの値が健康の人と比較した場合に低く、そのレベルが上がりにくい状態にあると報告されており、体内細胞のアスコルビン酸欠乏時は追加治療として高濃度のビタミンC療法で値を上がりやすくなることから、その後に化学療法を試みることで良い結果が出やすい傾向にあると述べています。

 

48人のがん治療を行った人々に平均7年間のフォローアップビタミンC療法を行った治験では腫瘍マーカーの値がほとんどの場合において下がる結果を導いたと結論付けた上で、がん患者の炎症においての点で高濃度ビタミンC療法は有益である可能性があり、ビタミンCのアスコルビン酸が免疫を促進する何らかの役割と抗酸化物質の領域を促進する働きの可能性があると筆者は報じています。

またがん治療の中心的存在である化学療法とビタミンC療法の関係性においても安全で、アスコルビン酸を用いることで疲労度やだるさの低下が観測されると共に食欲に改善が観られることが多く、治療中と治療後においての総合的な症状もコントロールできているのだそうです。

詳細はTransl Med. 2013;11:191または2014年5月15日時点ではwww.biomedcentral.comにおいても確認ができています。

 

ビタミンCとがん

日本では3人に1人以上ががんにかかる時代といわれ、実際にがんの死亡率は右肩上がりの状況にあります。

対してアメリカでは1991年をピークにがんの死亡率は減っている傾向にあります。

アメリカでは政府が専門チームを立ち上げ、多くの研究を行った結果、野菜や果物の摂取量をふやすことでビタミンCを含むビタミンやミネラルのいわゆる微量栄養素、抗酸化物質の確保などが推奨されています。

大々的なメディア露出も功を奏し、野菜や果物類の消費は上がっているといいます。

 

日本では総務省の家計調査を基にしたデータでは一人当たりの生鮮果実年間購入量は下落を続けており、1993年には年間12.2キロを計測したものの20年後の2013年の調査では10.2キロとなっています。

また農林水産省が発表した食料需給量の一人当たりの野菜年間供給量の調査でも1986年には112.6キロだったのに対して2010年には88.3キロと報告されており、アメリカ人の摂取量との差は益々広がっています。

果物にも野菜にも今回取り上げたビタミンCは豊富に含まれており、ビタミンは体内でつくられないことからも普段の食事で摂取する必要があります。

がんに関わらずですが、健康的な生活を続けるためには日本でもアメリカがたどってきたように、もっと日頃から新鮮で形のある果物や野菜の摂取量を増やし、栄養価が低くカロリーが高く野菜や果物の原型が確認できず添加物も多く含まれる加工食品やファーストフードをはじめとする摂取量を減らしていく必要が急務といえるのではないでしょうか。

 

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