子供の喘息と食品の亜鉛栄養素
喘息を患う子供、あるいは大人についても栄養素との関係を見直してみると良いかもしれません。
2014年の6月に報告された小児喘息(ぜんそく)の臨床試験と研究によると、喘息を患っている子供において、ミネラルの一種として知られる亜鉛が豊富な食べ物やサプリメントを補給することで、肺の機能と喘息の症状が改善されると報告されています。
アメリカンアカデミー・オブ・アレルギー、喘息と免疫学の報告では人口の約10%程度の子供に加えて、約8パーセント程度の大人についても喘息を患っており、子供と大人共にその発生率は上昇していると告げられています。
小児ぜんそくについての臨床調査では284人の喘息を持つ子供たちに参加してもらい、8週間にわたって毎日50mgの亜鉛のサプリメントを補給するグループとプラセボ(偽粒)を補給するグループに分かれて後に分析する研究がおこなわれました。
参加した喘息を患っている子供の多くは共通する認識の症状を持ち、子供たちの多くは主に咳をしていたり、時折ゼーゼーという音を出しながら息を切らしたり、呼吸が困難な場合があったりしていますが、今回の臨床調査の後に改善がみられたかを調査したようです。
亜鉛のサプリメントを補った子供のグループでは喘息特有の症状と肺機能の働きの共に改善が見られたと結論付けています。
子供の亜鉛のサプリメント:
上記の報告は読む限りでは喘息の子供を持つ親としては、有益な情報であると共にすぐにでも試したいと思われるかもしれません。
ただし、今回の調査はあくまでも臨床報告であり、必ずしも亜鉛のサプリメントで誰もが改善されるものではありません。
日本で2005年に発表した日本人の食事摂取基準では、亜鉛の栄養摂取は大人でも一日における最大量が30mgに設定されています。
亜鉛を豊富に含む正しい食事をすることで亜鉛は補給でき、不足ということにはなりにくいために、一般的な考えとしては喘息の子供とはいえ50mgは大きな摂取量といえます。
亜鉛を補給したい方におすすめの食材:
サプリメントはあくまでも食事の補助栄養素でしかなく、基本は毎日の正しい食事で亜鉛をはじめとするビタミンやミネラル等の微量栄養素を補給することが大前提であるべきです。
そのために安易にサプリメントに頼らずに食事で栄養素を補うことを土台にした上で必要に応じて亜鉛のサプリメントを追加されることをおすすめします。
亜鉛を豊富に含む食材としては、カキやホタテ、もも肉やレバー、うなぎのかば焼き等が挙げられます。
参考にした資料:
イースト・メディテールMediterr・ヘルス
2014年6月18日;20(6):391-6頁
クリスDメレティス博士
2014年9月19日;
「子供の喘息と亜鉛についての関係」