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有機ゲルマニウムGe-132とウィルス

2012年08月14日

脂質

有機ゲルマニウム化合物の2-カルボキシエチルゲルマニウム三二酸化物、別名Ge-132は、何百万ものアメリカ人に影響を及ぼしている可能性のある苦病である慢性エプスタイン・バーウイルス症候群(CEBVS)の、多くの場合衰弱性の症状を、多数の患者に対して緩和させることが分かっている。

CEBVSは、米疾病管理センター(CDC)を含む多くの内科医により慢性疲労症候群としても言及されているが、これは、疲労がその主な症状であり、エプスタイン・バーウイルスがまだ単一の病原体として確立されてないことに因る。

CEBVS患者におけるオーガニックゲルマニウム(有機ゲルマニム)の臨床的成果に関する最初の報告は、1987年2月、米国分子矯正医学会の会合においてジェフリー・アンダーソン医学博士により提示された。

一日500 ミリグラムを舌下に分割投与することで、疲労および鬱が軽減し、その他の慢性症状が改善した。

後に彼は、Ge-132への反応は多様であることを発見した。一日当たりの投与量を1グラムまで増加させても、ほぼ半数近くの患者の慢性疲労や不快感はほとんど軽減しなかった。

にもかかわらず、明らかな改善を引き起こすか維持させるために必要なGe-132の量も多様であったものの、患者の半数は好ましい反応を見せた。

患者によっては、明らかな改善を感じるまで1000ミリグラムの摂取が必要であった。彼によれば、Ge-132を試みたCEBVS患者の少なくとも20%は、劇的な改善を示し続けた。

ビバリーヒルズ出身の心理療法師であるアーノルド・ホロヴィッツ医師は、CEBVSにかかり、1年半の間、身体障害を患った。Ge-132に劇的に反応した後、彼は現在、疲労、不快感、鬱を患う自身の患者にGe-132を導入している。

ロン・グリーンバーグ医学博士は、自身のバンクーバーの診察所において、臨床的・検査所見によるCEBVSの兆候を示す患者の約25%が、一日300ミリグラムのGe-132で「実質的な臨床的改善」を示したことを発見した。

ニューヨークのジョージ・マスレン医学博士は、数か月前、自身のCEBVS患者のための栄養免疫サポートプログラムにGe-l32を取り入れ始めた。

彼も、患者のGe-132に対する反応は好ましいが多様であることに気が付いた。

彼は、一日150~300ミリグラムのGe-l32により、自身の患者の大多数においてCEBVS症状が著しく改善したことを発見した。

患者によってはより高投与量で反応を示し始め、患者は、明白な軽減を得るため、ときには一日1グラム必要とすることもある。彼は、5人に1人は、Ge-132から一切恩恵を得ないと思われる非応答者であるとしている。

アンダーソン医師は、Ge-132は他の免疫刺激性栄養分と相乗的に作用すると考えている。

彼は、栄養サプリメントを完全に補充する方法で作業しているが、患者のほぼ全員がCoQ10(コエンザイムQ10)、DMG(N,N-ジメチルグリシン)、Ge-132の組み合わせで改善すると思われることを発見している。

2、3の個々の症例においては、改善を感じるためには以前は高投与量のGe-132を必要とした患者が、CoQ10とDMGを加えることで、はるかに低投与量で同じ効果を得ることができた。

症状の重症度は、CEBVS患者において顕著に多様である;つまり、最小限の影響しか受けない者もいれば、疲労、鬱、継続的なインフルエンザのような症状により無能力状態となる者もいる。

CDCは、CEBVSが、以下のようななんらかのヘルペス科ウイルスの組み合わせに関連すると考えている。

すなわち:口腔病変および生殖器病変を引き起こす単純ヘルペス1型と2型;HIVをトランス活性化しエイズの臨床兆候の一因となる可能性のあるサイトメガロウイルス;水痘および帯状疱疹を引き起こす水痘帯状疱疹;伝染性単核球症を引き起こすエプスタイン・バー・ウイルス;および、つい最近1986年に発見されたばかりのヒト向Bリンパ球性ウイルスである。明らかに、慢性疲労症候群患者が、抗体力価をいくつかのヘルペスウイルスへと発達させてしまうことは珍しくない。2、3

北米人のほとんどはEBVに感染しており、このことがEBVを最も一般的な既知の感染性因子のひとつにしている。

抗体は通常、臨床的な徴候なしに、子供時代に露出される間に作り出される。次の20年あるいは30年間に感染すると、伝染性単核球症を伴う発作をしばしばもたらす。

にもかかわらず、ウイルスは潜在的あるいは潜伏的な保菌状態で持続し、宿主と生涯にわたる複雑な関係を築く。

免疫力が低下した個人においては、EBVは宿主とウイルスのバランスが不安定になると再活性化される可能性がある。

予想されるように、ヘルペスの再活性化は、非特異的細胞性免疫が欠損している癌患者や臓器移植患者において頻発している。

CEBVSの発症は、増加した総体的徴候の発症と同様に、肉体的あるいは感情的ストレスのある時期と頻繁に関連している。

過度に活動的な抑制細胞に起因する免疫抑制は、ヘルペスウイルスの再活性化に先行する反応性におけるわずかな変化の原因となり得る。

臨床的なヘルペスウイルスの再活性化および播種はまた、特定のウイルスに対する細胞性免疫あるいは体液性免疫の抑制の程度と相互に関連付けることができる。

このことは、免疫不全患者群における水痘帯状疱疹ウイルスの再活性化で示されてきた。5 

特定の免疫が低くなるにつれ、ウイルスはより簡単に再活性化される。

ヘルペスウイルスは、体外および体内インターフェロンにとりわけ敏感であるように思われる。

帯状疱疹ウイルスの遠隔部位への播種の停止は、水疱液におけるインターフェロンの様相に直接相関してきた。

よって、内因性インターフェロンは拡散していくウイルスを即座に停止させるようである。

CEBVS 患者を含む多くのタイプの免疫不全患者のインターフェロン反応メカニズムに欠損がある可能性がある。

外因性インターフェロンは、いくつかの臨床的試みにおいて潜在的なヘルペスウイルスの再活性化の抑制に効果的であった。7 

対照研究において、ヒト白血球インターフェロンは、癌患者における帯状疱疹の再活性化および腎移植や骨髄移植の被移植者におけるサイトメガロウイルスの再活性化を遮断することが分かった。

CEBVS患者におけるインターフェロンに対する臨床的試みはこれまで行われていない。

有機ゲルマニムは、その内因性インターフェロンを刺激する能力ゆえに、CEBVSを抑制する可能性がある。

Ge-132には、多くの注目すべき生物学的特性がある。最も良く研究されている効果は、哺乳類の免疫系に関するものであり、これに対しGe-132は数多くの増強効果を有しており、少なくともそのいくつかは宿主のインターフェロン生成の結果である。

ヒトを含む全ての実験動物において、血清中レベルのガンマ型インターフェロンはGe-132に応じて投与量依存的に増加している。8、9、10

ガンマ型インターフェロンは主にリンホカインであり、ナチュラルキラー細胞の可用性を増加させたり、ウイルス性その他の感染症や悪性細胞に対する主要な細胞免疫学的武器であるマクロファージを活性化したりすることで、免疫学的活性を調節する。

その他のリンホカインもGe-132の免疫調節性の活動に関わっている可能性は確実にあるが、ガンマ型インターフェロンに関しては疑いの余地がほぼない。

ガンマ型インターフェロンおよびGe-132の免疫調節性の活動は、活性化あるいは抑制されるT 細胞の特定型式やサブセットを含み同一であり、Ge-132によるインターフェロン刺激作用の時間的経過は予想される免疫調節性の活動と相関性がある。

日本においては、Ge-132はエイズを含む数多くのウイルス性疾患に臨床的に使用されている。

Ge-132は潜在的な帯状疱疹の再活性化をコントロールするために使用されてきたので、潜在的なEBV感染に効果的であることは驚くに当たらない。

CEBVS患者のGe-132に対する多様な反応が、持続時間や重症度などの疾患症状変数のいずれかと相関性を有し得るかは知られていない。

感染の程度における差異、あるいは、ウイルス-宿主間のバランスの免疫学的パラメーターにおける差異により、反応における差異を説明できるだろう。

また、Ge-132にあまり反応しない人々は、より少量のインターフェロンやその他のリンホカインを生成している可能性がある。

CEBVSにおけるGe-132の最適利用を決定するには、今後、もっと多くの調査が必要とされる。

作用の科学的根拠がしっかりしていること、報告されている臨床的成果、毒性の欠如を考慮すると、CEBVSを患う者は、Ge-132を最低でも2カ月間厳密に試してみるべきであろう。

Ge-132はまた、免疫系をサポートする体系的な栄養治療法のいずれに対しても、重要な付加物となるであろう。

 

情報源:

Journal of Orthomolecular(オーソモレキュラー)Medicine Vol. 3, No.I

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