自然治癒力の高め方について
自然治癒力を高めておくことは免疫力が落ちにくくなるために、さまざまな病気の予防にもつながるといわれます。
自然治癒力を高める具体的な方法について学びました。
自然界の動物から学ぶ自然治癒力の高め方:
わたしたち人間だけに限らず、自然界の動物たちにも人間同様に体調が優れない状態になることがあるのは周知のとおりです。
自然界の動物にとっては免疫力が落ち、体力が無いことを他の動物たちに知られることは自らの命を犠牲にすることにもつながります。
そのために少しでも早く自然治癒力や免疫力を高めることが本能に備わっているのだそうです。
特に本能として存在しているのは、体調が落ちている時には動き回らないことなのだそうです。
そして早く回復させるために必要とされているのが、体調が思わしくない時には動物たちは食べ物を食べないということです。
食べ物を食べずにじっとしていたり、眠りをとることで熱を出すことが自然界の動物たちにとっても大切なこととされています。
ヒトの自然治癒力と食事による予防のヒント:
ヒトにとっても自然治癒力を高い状態に保つことや病気を予防することの近道は自然界の動物と似ているのだそうです。
予防をして、若さを保ちたい場合には少食であることが大切ということで、現代の生活習慣病には、高血圧、高コレステロール、高脂血症などの”高”という文字が並び、それらはすべて贅沢病のように食べ物や飲み物の摂取のし過ぎから来ているということを教えていただきました。
日本でも大きなニュースとなったネズミやサルを用いた実験についてご存知の方も多いのではないでしょうか?
好きなだけ食べ物を食べて満腹になったネズミやサルは血中の栄養が多く、老廃物が増え、白血球も増えて老化が進んでいくことに加え、免疫力が落ちやすく、体調を崩しやすくなることが報告されていました。
日本で有名な言葉の「腹八分目」という言葉は、つい最近アメリカの専門家が使用することもあり、食べ物の摂取を制限したサルやネズミは見た目も若々しく、病気にもなりにくく、お腹いっぱい食べ続けたサルやネズミと比較して自然治癒力も高い状態であることが報じられていました。
実際に症状の名前でも食べ過ぎて、身体の中で炎症を抑えようとしたり、消化をするために白血球が集まってくる消化性白血球増加症という言葉もあることからも、食べ過ぎることと自然治癒力には関連性がありそうです。
動物と同じようにヒトにおいても自然治癒力と関連するのが体温といわれます。
近年は低体温がとても多く、低体温であることで臓器の働きや代謝、自然治癒力や免疫力が落ちやすい状態にあるのだそうです。
体温は1度落ちることで代謝は約12%低下し、免疫力は約30%低下することは良くいわれることです。
つまりは低体温であることは自然治癒力や免疫力も落ちやすく、病気にもなりやすいということとなります。
その反対に体温を高めておくことが自然治癒力や免疫力を高い状態に保ち、予防にもつながるということにもなります。
低体温から脱出のヒント:
低体温の原因として知られることはいくつもありますが、多くの人が下記に当てはまるのだそうです。
・筋肉や筋力不足:
体温は筋肉から作られるのだそうで、体温の約4割が筋肉からつくられるようですので、筋肉の大切さがわかります。
・食べ物:
身体を冷やしやすい食べ物の増加によって低体温を招いているとの報告もあります。
低体温につながりやすい食べ物の例として白色のパン、麺、お米、砂糖、飲み物が代表的で南の地域で育つ食べ物が多いといわれます。
一方で体温を上げやすい食べ物には濃い色をしていることと、北の地域で育つ食べ物が多いといわれます。
・腸内環境:
食べ物ともつながりがありますが、腸内環境が良くない場合には低体温につながりやすいことが報告されています。
腸内環境が思わしくない場合にはアレルギーや慢性疲労、低体温、自己免疫疾患、精神的に不安定になりやすい、睡眠障害になりやすいなどの症状が表れやすいといわれます。
・シャワーとお風呂:
シャワーでは身体が温まらずに冷めやすいこと、疲れがとれにくく、睡眠障害も出やすいことがわかっています。
ゆっくりとお風呂やサウナに入ることは自然治癒力を高めやすいことにつながるといえます。
・水分の取り過ぎ:
多くの人が何らかのアレルギー反応を持っていますが、アレルギー性疾患のことを水毒とも言うのだそうで、水分の取り過ぎで鼻水やたん、下痢、むくみなどにつながっているようです。
自然治癒力や免疫力を高い状態に保ったり、低体温の予防や改善を行いたい人には特におすすめの学びの場だったのではないでしょうか。
情報源:
NPOイーマ第134回定例会セミナー
2017年4月6日
「病を遠ざけて若さを保つ」
石原新菜医学博士