精神疾患の診断と子供

2014年12月22日

子供

 

アメリカでは精神疾患と診断され、薬が処方されることの多さが以前から指摘されてきましたが、政府も本腰を入れて取り組みをはじめています。

その大きな理由の1つは大人だけではなく、子供でも精神疾患が年々増えてきていることへの危機感もあるように思います。

アメリカでは公共衛生研究所や疾病対策センター、それに他の官民における研究グループによって精神疾患についての報告が後を絶ちませんが、近年その数値に異変が生じています。

 

増える子供のADHD:

2000年代頃からでしょうか、アメリカで注意欠陥多動性障害でいわゆるADHDの子供の数が増えており、この10年程度でその数字は大きく伸びています。

アメリカ巨大メディアで政治への影響も大きい新聞社の1つであるニューヨークタイムズは今年の4月1日の報告でアメリカでは10代の少年では約5人に1人がADHD(注意欠陥多動性障害)と診断されていることを大きく伝えていました。

情報もとはアメリカの疾病対策センターで、2011年から1年間の間に10代の子供を持つ7.6万人の保護者を対象に調査を行ったところ、その15%程度の子供たちにおいてADHDの診断がなされていることが報告され、特に男子の子供では19%で、女子の7%程度と比較して男の子の割合が高いと伝えています。

年齢別では14から17歳の子供が最もADHDと診断され、男の子では全体の19%、女の子でも10%の診断を受けたようです。

子供だけでもアメリカでは640万人を越す子供たちがADHDになり、直近10年の間でその数は50%以上急増していることからも早急な対応を必要としていることがうかがえます。

 

子供たちと薬:

疾病対策センターの分析では子供のADHDが増え続けている大きな理由が薬の過度な摂取の影響を伝えており、若年で薬を多く摂取した場合はその後にも薬剤に頼ることや過剰摂取の原因にもなっていることも影響していると推測しています。

日本においてはアメリカ以上に子供への薬の影響を心配する親が多く、慎重になることで歯止めを利かせているのかもしれませんが、アメリカでは対応が遅いことでその親が虐待への疑惑や学校からの対処依頼などもあり、社会的な立ち位置も大きく影響しているのではないでしょうか。

 

対応例:

薬以外で対応を考える場合に生活習慣で行えるいくつかのことが存在するように思います。

とりわけ発育期の子供達の栄養は後の健康に影響を与えることになるために、多くの報告例が挙げられていますが、その中でも食生活では簡単に済ますファーストフードに頼らず、手間がかかってでもビタミンミネラル酵素と食物繊維、ファイトケミカルやポリフェノールなどを豊富に含む安全な野菜や果物を摂取することや、脳に関係する栄養素ではDHAEPAに代表される良質なフィッシュオイルを含んでいる青魚や小魚の刺身や、植物オイルであればえごま油やアマニ油などに含むオメガ3脂肪酸を多めに摂取することで現代人に多いオメガ6とのバランスを整えることが大切です。

またプラスティック容器やペットボトルなどにも多く含まれる環境ホルモン物質や食品やスナック菓子等の食品に含まれる添加物や防腐剤等の摂取を見直すこと、石けんやシャンプー、洗剤などについても見直すことが重要と言われます。

 

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