腸内細菌の健康と抗生物質の報告
私たちが食べる動物の肉、いわゆる牛や豚、鶏等には病気になりにくく早く成長してくれる抗生物質が含まれていることは知られるとおりです。
抗生物質と腸内細菌の健康:
アメリカでは少なくとも1950年代には酪農家の家畜の肉付きを良く大きくする為に抗生物質が使用されてきていると共にその量や種類は増えていることをアメリカのニューヨーク大学で微生物学者のマーティンブレザー博士は報告しています。
また同博士の研究ではそれらの抗生物質が体内に入ることで私たちの身体には変化が生じ、特に腸内細菌が一見問題の無いように思えているとしても抗生物質の影響によって体内の腸内細菌は減ることが報告されています。
肉類だけではなく薬としても私たちは抗生物質を摂取することがあります。
抗生物質の摂取量は以前と比べて結果的に体内で増えていることで、腸内細菌は減少の一途を遂げている結果、原住民であればアマゾンの3分の2程度しか腸内細菌が存在していないことが病原菌ウィルスにもかかりやすい状況を作り出しているとして警告しているのです。
抗生物質と肥満に関連性?:
日本においても似た現象が生まれているように思いますが、抗生物質が体内に入る量が増えることで体重増加を生み出し、肥満人口の割合を益々増やしていることがアメリカのコーネル大学からは報告されています。
抗生物質を投与される家畜にとってはストレスになることかと思いますが、人口が増え続ける世界で肉食が食べられるようにするために抗生物質は必要とされ、共存共有と共に人体の健康にとっては因果応報ともいえるのではないでしょうか。
アメリカではそれらの事実を知る人の中にはカルシウム源としての人気飲料で知られてきた牛乳の摂取を控えたり、菜食主義やフルータリアンと呼ばれる果物を食べて生活をする人たちも増えています。
不思議なことに肥満とダイエットの超大国では健康を意識する人は益々情報収集をすることで健康を意識し、病気にかかりやすいあるいは肥満になりやすい人とのギャップが大きくなっているのです。
また動物愛護団体の中には人の欲のために動物を正しい動物扱いがされていないとして抗議運動に発展したり、不買運動を行う人の割合も増えていることが興味深い点ではないでしょうか。
日本の抗生物質と腸内細菌:
日本でもアメリカをはじめとする農業大国から肉類をはじめとする食料品の輸入に頼っていることが挙げられます。
もちろん輸入される肉類の中には抗生物質を投与されて成長した家畜も存在しますが、パックにして売られていたり、加工食品として入っている限りは全く観分けがつかないのが現状です。
日本の場合は肉類の抗生物質や薬以上に、国内外の専門家からも懸念されている重要な点があります。
それは抗菌や殺菌をうたう商品の多さと、それらを使用する消費者の数の多さにあります。
日本では公共の場でも除菌や抗菌、殺菌の表示も多く、例えば東京駅のエスカレーターでも手持ち部分にも大きく表示されていたり、海外の人たちからすると行き過ぎた点が指摘されていることも事実です。
家庭内でも抗菌殺菌の役割をする商品が溢れているところもあるのではないでしょうか。
私たちの体内には腸内細菌に悪玉菌だけではなく日和見菌や善玉菌も共同生活をしていますが、抗生物質や日用品を活用することで良い菌までもが殺菌されていることも忘れるべきではありません。
何も使用することが悪いといっているのではなく、使用し過ぎていることでの健康の不利益になっていることが存在することを知っておく必要があります。
殺菌のしすぎで健康に有益な腸内細菌や常在菌をはじめとする菌までも減らしてしまってはもったいないといえます。
腸内細菌も抗生物質においてもまだまだわからないことが多く研究も益々増えてくることが予想されます。
抗生物質が体内の腸内細菌を減らし、その結果として肥満になる人が増えているということは私たちにとってはショッキングなニュースであったと同時に、これからの食生活を考える良い判断材料になったのではないでしょうか。
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