抗酸化物質の食べ物や食事とおすすめ
果物や野菜と抗酸化物質
果物や野菜、果実や種子などに含まれる抗酸化物質は近年の私たちの食事で十分にまかなえていないようです。
第一回の地球環境サミットでも世界的に土壌に含まれるミネラルの減少が報告され、世界的に100年前と比較した場合に60%〜80%程度の間で減少していることがわかりました。
あれから20年経過した今では更に減少していることは容易に想像できます。
総務省の家計調査でも直近二十年の間に一般的な私たちが購入する生鮮果実の購入量は年々減少をたどり、2013年には10.2kgにまで減少してきていることがわかります。
実に二十年前から比較すると15%以上、果物を食べる量が減っているのです。
果物にはビタミンやミネラルをはじめとする微量栄養素や食物繊維や酵素、体内の老化を防ごうとして働いてくれる抗酸化栄養素等が豊富に含まれています。
経済発展と食事の変化と中身の割合
日本は輝かしい経済発展を遂げ、多くの国々から羨ましがられる存在にまで成長を続けてきました。
熱心にまじめに時間を惜しんで勤勉に勉強や仕事を続けた結果であることは間違いありません。
その間に疎かになったもの、それが食事の内容のように思います。
経済が成長し、いたるところにお店ができ、今ではコンビニ、ファミリーレストラン、中食、冷凍食品、ファーストフードであればすぐにどこででも買って食べることができるまでになりました。
その結果、食事の中に含まれる栄養素の中身にも変化がみられるようになりました。
100年前の日本人の食事と何が違うのでしょうか?
和食は塩分が多いといわれることもありますが、当時も今も塩分は確かに多いかもしれません。
お米は以前に比べると摂取量が減ってきていることが時折、米離れとして報道されることがありますが、それでもカロリーベースで21%程度を占めるのだそうです。
近年の食事では以前には多くを占めていなかった精製食材が33%を占め、また小麦も16%程度を摂取するくらいになりました。
野菜や果物の生鮮食品や抗酸化物質を豊富に含む種子が占める割合は8%程度にとどまっています。
体内を健康に保つ栄養素の抗酸化物質、微量栄養素といえるビタミンやミネラルは土壌の栄養素、それに家計調査の結果を見る限りでは摂取量の減少が仮説として成り立ちます。
健康と病気の予防に
元気に健康を保ち、病気の予防を心がけるのであれば、抗酸化物質もビタミンやミネラル、食物繊維や酵素も、いうなれば身体に良い必須脂肪酸も体内には必要です。
アメリカで家庭医として人気のファーマン博士は日本の一般的な現代の食事では果物や野菜等の栄養素が少なすぎ、糖質や炭水化物、加工食品等のカロリーが高く栄養素が少ない食事が多すぎるために血糖値や糖尿、がんになる人も増えると共に若年化していると指摘しています。
アメリカは肥満の人の数が非常に多いように見受けしますが、それでもがんになる人の数は減ってきています。
抗酸化物質を含むおすすめの食材
日本の平均的な食事に必要なビタミンミネラルや食物繊維以外では以下の抗酸化物質を食事で補っていくことが病気の予防におすすめです。
加工をしていない生鮮食品の果物、緑黄色野菜。
特にそれらの食材を取り入れることで体内でフリーラジカルや炎症を発生しにくい状態にし、老化を遅らせることが可能になってきます。
フリーラジカルも炎症も血管をもろくしたり、老化を進めたり、がん細胞が成長したりしやすい状態に傾くために生鮮食品が一番のおすすめとなります。
それに新鮮な青魚等に含まれるオメガ酸(DHAやEPAのフィッシュオイル)も炎症を起こしにくい身体には必要ですし、健康な細胞膜や脳にも欠かせない栄養素の1つです。
またベータカロテンやリコピン、ルチンを始めとするカロテン系の成分や、ポリフェノールやフラボノイド、αリポ酸等に代表される抗酸化化合物も健康と予防におすすめかつ欠かせない栄養素です。