トランス脂肪酸とオメガ酸やオメガ3

2014年10月17日

オイル

 

オメガ酸とトランス脂肪酸の違い

トランス脂肪酸は魚等に含まれるオメガ3をはじめとする必須脂肪酸などの種類とは異なる人工的に添加された油でプラスティック油との異名を持つ油の一種です。

オメガ酸はご承知のとおりDHAEPAをはじめとする魚等の動物性の成分やあまに油やえごま油のような植物性が存在しますが、トランス脂肪酸は人工的につくられる時の多くは液体の油を固形化する時に発生し、天然の油ではないがゆえに体内に入ってからの消化や吸収、代謝から排泄までに臓器に大きな負担をかけながら進んでいくイメージといえます。

また天然のオメガ酸は臓器に負担をかけることを心配する必要はないものの、トランス脂肪酸の場合は臓器への負担をかけることとは別に同様の段階で多量のビタミンやミネラルなどただでさえ欠乏しがちなことから大切に使いたい栄養素を消費しながら働くために健康に弊害をもたらすことが警告されてきました。

 

トランス脂肪酸とアメリカの規制

アメリカの食文化をご存知の方であれば容易に想像いただけますが、アメリカの食生活には少し前までトランス脂肪酸が多く含まれるような内容の食事が多く存在してきました。

今から十数年前頃からでしょうか、ニューヨーク市等の大都市を中心にトランス脂肪酸の使用禁止を訴える組織や団体、個人が増え始めました。

そしてついに2013年11月にアメリカの食品医薬局であるFDAはトランス脂肪酸の使用禁止を段階的に進めていくと報告するに至りました。

実際にニューヨーク市をはじめとするいくつかの州都市ではトランス脂肪酸の使用をレストラン等の公共の場での使用やスーパーマーケットでの販売を禁止しているところも存在しますが、安価で手軽に使用できる油の代替は企業にとって高くつくことからも反対意見も多く存在してきました。

 

オメガ酸とトランス脂肪酸の働き

オメガ酸は良く知られるように体内での血流や脂肪との関係が報告されていることは周知のとおりで、日本でもオメガ酸はサプリメントの中でも良いイメージを構築している栄養素の1つといえるのではないでしょうか。

オメガ酸とは逆にトランス脂肪酸はというと、アメリカ食品医薬品局の報告によると同脂肪酸の使用禁止によって、一年でアメリカ国内だけでも七千人以上の死者の犠牲を減らすことができる上に、二万件以上の心臓発作を予防することになると発表しています。

トランス脂肪酸はその不自然な構造が活性酸素を多く発生させて発がん性にもなりうると報告されてきましたし、油でできているわたしたちの脳内の細胞膜を狂わせると共に60%が油でできているといわれる脳の働きを阻害していることも多くの研究でも報じられてきました。

 

食品に含むオメガ酸とトランス脂肪酸

オメガ酸はDHAやEPAのフィッシュオイルやえごま油やあまに油に含まれる自然の油に含まれる成分ですが、トランス脂肪酸は食品ではマーガリンやショートニング、クリーム類、バターやラード、マヨネーズやビスケット、スナック菓子やパンなどをはじめとする食品群に多く含まれています。

オメガ酸は魚を食べることで補うことができることから日本人はアメリカ人よりも多く摂取できてきたのではないでしょうか。

現在のトランス脂肪酸の摂取量はアメリカの2012年度の報告では一日の平均摂取量としては約1グラムまで減ってきており、日本は0.7グラム程度と内閣府の食品安全委員会は発表してきました。

2007年度までは日本では大手ドーナツチェーンで一個あたり1〜1.5グラム、コンビニの人気パンでは1.86グラムあったと報告されており、現在は減っているにせよ、加工食品や手軽な食事を食べる機会が増えてきている日本でも人ごととはいえない時代に入っているように思います。

 

 

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